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6月30日の世界の昔話 お姫さまとドラゴン


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6月30日の世界の昔話



お姫さまとドラゴン



お姫さまとドラゴン

スペインの昔話スペインの情報


 むかしむかし、ある国に、とても立派な一人の王さまがいました。
 その王さまには、三人のお姫さまがいます。
 上の二人のお姫さまは、おしゃれ好きでわがままでしたが、一番下のお姫さまはお父さん思いのやさしい娘です。


 ある日の事、王さまは遠い国へ旅をする事になりました。
 王さまは、お姫さまたちに尋ねました。
「おみやげには、何を買ってきて欲しいんだね?」
 一番上のお姫さまは、
「あたしには、金の着物を買ってきてちょうだい」
 二番目のお姫さまは、
「あたしには、銀のがいとうを買ってきてね」
 そして、一番下のお姫さまは、
「あたしには、バラのお花を買ってきてくださいな」
 そこで王さまは遠くの国で用事をすませると、お姫さまたちへのおみやげを買う事にしました。
 金の着物と銀のがいとうは、すぐに買う事が出来ました。
 ところがバラの花だけは、売っている店がどこにもないのです。
「困ったな。バラの花がないと、あのやさしい姫がガッカリするだろうなあ」
 でも、ないものは仕方がありません。
 王さまはあきらめて、帰る事にしました。
 そしてその帰る途中、森の中を通っていると、広い広い庭がありました。
 その庭にはバラのしげみがあって、美しいバラの花がたくさん咲いていたのです。
「ああ、よかった。姫へのおみやげが見つかったぞ」
 王さまは大喜びで、バラの花を取るために馬からおりました。
 そして王さまが一番美しいバラの花を見つけて取ったとたん、目の前におそろしいドラゴンが現れたのです。
「おい! 誰に許してもらって、そのバラの花を折ったのだ!」
 ドラゴンは、おそろしい顔で王さまをにらみつけます。
「わっ、わたしは、旅から帰るところですが、三人の娘におみやげを買ってやると約束をしてきました。上の二人の娘にやる金の着物と銀のがいとうは町で買う事が出来ましたが、一番下の娘に約束したバラの花だけは、手に入れる事が出来ませんでした。それでつい、この美しいバラの花を、いただこうとしたのです」
 王さまが説明すると、ドラゴンは言いました。
「金の着物や銀のがいとうではなく、バラの花が欲しいとは、一番下の娘は心のやさしい娘だな。・・・よろしい。バラの花を折った事は許してやるし、そのバラの花もあげよう。そのかわり、一番下の娘をここに連れて来るのだ」
「娘を? しかし、それは」
「いいな! もし約束をやぶったら、お前の命はないぞ」


 さて、王さまがお城に帰ると、上の二人のお姫さまが、さっそくおみやげをねだりました。
「お父さま、あたしの金の着物は、忘れなかった?」
「あたしの銀のがいとう、ちゃんと買ってきてくださった?」
 王さまは二人に、おみやげを渡しました。
「うわ、すごい。この金の着物は、あたしの着物の中で一番きれいよ」
「この銀のがいとうは、あたしにとってもよく似合うわ」
 一番下のお姫さまは、王さまの様子がなんとなく悲しそうなので、何も言わず黙っていました。
 すると、王さまが言いました。
「姫、これは、お前に頼まれたバラの花だよ」
「まあ、すてき。こんなきれいなバラのお花、見た事がありませんわ」
 お姫さまは、心から喜びました。
 それを見て王さまもニッコリしましたが、すぐにまた悲しそうな顔をすると、自分の部屋に入ってしまいました。
 それに気づいた一番下のお姫さまは、王さまの部屋に行って尋ねました。
「お父さま。どうして、そんなに悲しそうにしていらっしゃるのですか?」
「いいや、何でもないよ」
「いいえ、きっと心配な事が、おありにちがいありません。どうか話してください」
 そこで王さまは、わけを話しました。
「実は、バラの花がどうしても買えなかったのだよ。帰りがけに、広い庭に咲いていたきれいなバラの花を見つけて折ったのだが、そうしたら急にドラゴンが現れて、お前を連れて来いと言うのだよ」
「ドラゴンが・・・」
「そうだ、わたしはどうすればいいのだ」
 悲しむ王さまに、お姫さまは言いました。
「ご心配なく、お父さま。あたし、ドラゴンのところへ参ります」
「しかし、お前にもしもの事があったら」
「いいえ。あたしに何かがあってもこの国は大丈夫ですが、国王でいらっしゃるお父さまに何かがあっては、この国は大変な事になりますから」


 次の朝、王さまとお姫さまは、馬に乗ってドラゴンのいる庭に出かけました。
 けれども、そこには誰の姿もありません。
 そこで王さまとお姫さまは庭を通って、立派なご殿の中に入っていきました。
 中に入っても誰もいませんでしたが、食堂のテーブルの上には二人の為に用意したと思われる、とてもすばらしいごちそうが並んでいました。
 二人はお腹がペコペコだったので、喜んでごちそうになりました。
 それから庭に出てしばらく散歩をしましたが、やはり誰もいません。
 そして夕方になって二人がご殿に戻ると、食堂のテーブルには、またすばらしいごちそうが並んでいました。
 二人が夕食をすませて寝室に行くと、ちゃんとべッドの用意も出来ていました。
 あくる朝、目を覚ました二人が食堂へ行くと、おいしそうな朝食が用意されていました。
 朝食を食べ終えると、王さまは目に涙を浮かべて言いました。
「姫よ。わたしはもう帰らねばならない。かわいそうだが、お前はここに残っておくれ」
「はい、お父さま。心配なさらないでね」
 お姫さまは笑顔で王さまを見送りましたが、でも王さまが行ってしまうと、お姫さまは、わっと泣き出しました。
 これから先、自分がどうなるのかと思うと、怖くてたまらなかったのです。
 しばらくしてお姫さまは、また庭へ散歩に行きました。
 すると突然、あの恐ろしいドラゴンが目の前に現れたのです。
 お姫さまはまっ青になって、逃げだそうとしました。
 するとドラゴンが、とてもやさしい声で言ったのです。
「怖がらないでください。ぼくはあなたに、お嫁さんになってもらいたいと思っているのです。ぼくのお嫁さんになると、約束してください」
「いいえ、そんな事は出来ないわ」
 お姫さまは、こんな恐ろしいドラゴンのお嫁さんになる気はありません。
 けれども、ドラゴンと一緒にお昼を食べたり、夕ご飯を食べたりしているうちに、だんだんとドラゴンの事が好きになってきました。
 それにドラゴンが、何度も何度も、
「お嫁さんになってください。幸せにしますから」
と、頼むので、心のやさしいお姫さまはつい、
「はい。お嫁さんになります」
と、言ってしまったのです。


 あくる朝、お姫さまが食堂に行くと、そこにはすでに一人の美しい王子さまがいました。
 王子さまはニッコリ微笑むと、お姫さまに言いました。
「おはよう。ぼくのお嫁さん」
 お姫さまは、ビックリして尋ねました。
「あの、あなたはどなたですか?」
「ぼくの声を忘れましたか? ぼくはドラゴンです。ぼくは昨日まで、魔法をかけられてドラゴンになっていました。誰かがぼくのお嫁さんになると約束してくれれば、魔法がとける様になっていたのです。心やさしいあなたのおかげで、この通り、ぼくは元の人間に戻れました。ありがとう。本当にありがとう」
 美しい王子は、お姫さまに心からお礼を言いました。
 まもなく二人は立派な結婚式をあげて、幸せに暮らしたということです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → みその日
きょうの誕生花 → びようやなぎ(ヒペリカム)
きょうの誕生日 → 1975年 ラルフ・シューマッハー(F1レーサー)


きょうの新作昔話 → かや泥棒の長八郎
きょうの日本昔話 → 野ギツネ
きょうの世界昔話 → お姫さまとドラゴン
きょうの日本民話 → ものを言うネコ
きょうのイソップ童話 → 人間とセミ
きょうの江戸小話 → ちかづきのしるし


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6月29日の世界の昔話 ハエの城


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6月29日の世界の昔話



ハエの城



ハエの城

ロシアの昔話ロシアの情報


 むかしむかし、あるところに、ブンブンバエというハエがいました。
 ある日の事、ブンブンバエは、お百姓のおかみさんが大事にしているつぼをひっくり返してしまいました。
 幸いつぼは空っぽでしたが、少し前まで甘いクリームが入っていたらしく、つぼの中はとてもいいにおいがします。
「何だろう。この素晴らしい香りは」
 ブンブンバエは、つぼのすみに残っていたクリームをぺろりとなめました。
「とっても甘いや! 気に入った。ここを、ぼくの城にしよう」
 するとそこへ、ピョンピョンノミが飛んできて尋ねました。
「この素敵な城に住んでいるのは、誰だい?」
「ブンブンバエですよ。きみは誰だい?」
「あたしは、ピョンピョンノミのホップラ・ポだよ。ピョンとはねて、城に飛び込んでもいいかい?」
「いいですとも。お客さまは大歓迎ですよ」
 するとそこへ、ビービーと蚊(か)が飛んできました。
「この素晴らしい城に住んでいるのは、誰だい?」
「ブンブンバエと、ピョンピョンノミのホップラ・ポだよ。きみは誰だい?」
「おれは、ビービー蚊のピープスだよ。中に入れておくれよ」
「いいですとも。お客さまは大歓迎ですよ」
 するとそこへ、ゴソゴソとゴキブリがやってきました。
「この素晴らしい城に住んでいるのは、誰だい?」
「ブンブンバエと、ピョンピョンノミのホップラ・ポと、ビービー蚊のピープスさ。きみは誰だい?」
「わしはゴソゴソゴキブリのシワンポだ。わしも仲間に入れておくれよ」
「いいですとも。お客さまは大歓迎ですよ」
 こうして四匹の虫は、つぼの城の中で暮らし始めました。
 すると今度は、チューチューとネズミがやってきました。
「この素晴らしい城に住んでいるのは、誰だい?」
「ブンブンバエと、ピョンピョンノミのホップラ・ポとビービー蚊のピープスと、ゴソゴソゴキブリのシワンポだよ。きみは誰だい?」
「おいらは、チューチューネズミのデブチンです。おいらも仲間に入れておくれよ」
「いいですとも。お客さまは大歓迎ですよ」
 そこへ、チョロチョロとイタチがやってきました。
「この素晴らしい城に住んでいるのは、誰だい?」
「ブンブンバエと、ピョンピョンノミのホップラ・ポとビービー蚊のピープスと、ゴソゴソゴキブリのシワンポと、チューチューネズミのデブチンですよ。きみは誰だい?」
「あっしは、チョロチョロイタチのチーゼルだよ。あっしも仲間に入れておくれよ」
「いいですとも。お客さまは大歓迎ですよ」
 すると今度は、フワリフワリと、ウサギが飛んで来ました。
「この素晴らしい城に住んでいるのは、誰だい?」
「ブンブンバエと、ピョンピョンノミのホップラ・ポとビービー蚊のピープスと、ゴソゴソゴキブリのシワンポと、チューチューネズミのデブチンと、チョロチョロイタチのチーゼルですよ。きみは誰だい?」
「あたいは、フワリフワリウサギの鼻ピクピクですよ。あたいも仲間に入れておくれよ」
「いいですとも。よっと狭いけれど、お客さまは大歓迎ですよ」
 こうしてハエとノミと蚊とゴキブリとネズミとイタチとウサギの七匹は、つぼの中で賑やかに暮らしました。
 そこへ今度は、ズシンズシンとクマがやってきました。
「やあ、この小さな城に住んでいるのは、誰だい?」
「ブンブンバエと、ピョンピョンノミのホップラ・ポとビービー蚊のピープスと、ゴソゴソゴキブリのシワンポと、チューチューネズミのデブチンと、チョロチョロイタチのチーゼルと、フワリフワリウサギの鼻ピクピクですよ。きみは誰だい?」
「おれさまは、ズシンズシンクマの力持ちだ。おれさまも仲間に入れておくれよ」
「駄目だよ! 中はいっぱいで、とても入れないよ!」
 つぼの中のみんなはそう言ったのですが、クマはそれに聞かずに無理矢理入ろうとして、大きな前足でみんなをつぼごと踏みつぶしてしまいました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 星の王子様の日
きょうの誕生花 → あじさい
きょうの誕生日 → 1959年 引田天功(2代目・奇術師)




きょうの日本昔話 → かじかびょうぶ
きょうの世界昔話 → ハエの城
きょうの日本民話 → コウノトリの恩がえし
きょうのイソップ童話 → シカとブドウの木
きょうの江戸小話 → いれ目


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6月28日の世界の昔話 カイコになったお姫さま


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6月28日の世界の昔話



カイコになったお姫さま



カイコになったお姫さま

ベトナムの昔話ベトナムの情報


 むかしむかし、ある国の王さまが家来たちと狩りをしていると、突然、大勢の盗賊が襲ってきました。
 家来たちは勇敢に戦いましたが、大勢の盗賊にはかないません。
 とうとう王さまは、盗賊にさらわれてしまいました。
 こうしてお城には、お后さまと、一人のお姫さまが残されました。
 お后さまも、お姫さまも、家来たちも、何とかして王さまを取り戻そうと考えましたが、どうする事も出来ませんでした。
 こうして、一年が過ぎました。
 王さまが大好きだったお姫さまは、心配で食事もろくに喉を通らず、どんどんやせていきました。
「このままでは、姫が死んでしまうわ」
 見かねたお后さまは、国中にこんなおふれを出しました。
《王さまを取り戻してきた者に、姫をお嫁にあげます》


 さて、おふれが出てから三日後、一頭の白い馬が王さまを背中に乗せてお城に駆け込んで来ました。
「あなた!」
「お父さま!」
「王さま!」
 お后さまも、お姫さまも、家来たちも、大喜びです。
 白い馬は、さっそく大きな馬小屋に入れられて、たくさんのごちそうをもらうと、大事に大事にされました。


 この白い馬、普段はとても大人しいのですが、お姫さまが側を通ると足をパカパカ動かして暴れるのです。
 王さまは不思議に思って、お后さまにそのわけを尋ねました。
 そしてお后さまから、おふれの事を聞いた王さまはびっくりして言いました。
「まさか、馬が姫を、お嫁にしたいというのではないだろうな」
「そんな事は。・・・でも馬は、とても利口な動物だといいますから」
「うむ・・・」
 王さまは心配になって、馬小屋へ行って馬に尋ねました。
「お前は、もしかして姫を、お嫁にする気でいるのかい?」
 すると馬は、
  ヒヒーン!
と、とてもうれしそうにいななきました。
「何と! 馬のくせに、とんでもない奴だ!」
 すっかり怒った王さまは、家来に弓矢を持ってこさせると、馬をめがけて矢を放ちました。
 馬は悲しそうに王さまを見つめると、そのまま地面に倒れて死んでしまいましたが、王さまは馬を殺しただけでは気がすまず、馬の皮をはぐと、お城の庭の木から馬の皮をぶらさげました。


 さて、その事を知ったお姫さまは、殺された馬が可愛そうでなりません。
「ひどいお父さま。何も殺さなくてもいいのに」
 そこで庭に誰もいなくなると、お姫さまは馬にあやまろうと思って、そっと一人で木のそばに行きました。
「お馬さん、ごめんなさい。お父さまを助けてくれたのに、こんな事になってしまって」
 その時です。
 突然、強い風が吹いて来て、木の枝にかかっていた白い馬の皮が空に舞い上がりました。
 空高く舞い上がった馬の皮はヒラヒラと降りてくると、びっくりして立っているお姫さまを、すっぽりと包み込んでしまいました。
 そしてお姫さまを包み込んだまま、また空高く舞い上がってしまいました。
 しばらくして、王さまやお后さまは、お姫さまがいない事に気がつきました。
「姫はどこへ行った?!」
 お城中が、大騒ぎとなりました。
 みんなで探して探して、とうとう一人の家来が、庭のはずれのくわの木に、白い馬の皮が小さくなってくっついているのを見つけました。
 よく見ると馬の皮はまゆ玉になり、その中でお姫さまはカイコになっていたのです。


 こうして心のやさしいお姫さまは、世の中で最初のカイコになったのでした。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → ニワトリの日
きょうの誕生花 → ざくろ
きょうの誕生日 → 1971年 藤原紀香(女優)


きょうの新作昔話 → お釈迦さまの誕生
きょうの日本昔話 → イモころがし
きょうの世界昔話 → カイコになったお姫さま
きょうの日本民話 → お花とごんべえ
きょうのイソップ童話 → 漁師とマグロ
きょうの江戸小話 → 急病


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6月27日の世界の昔話 鼻の白いネコ


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6月27日の世界の昔話



鼻の白いネコ



鼻の白いネコ

中国の昔話中国の情報


♪音声配信


 むかしむかし、あるところに、とても怠け者の男がいました。
 男は一日中、寝ころんでいて、
「腹が減ったな。・・・でも、食事をするのもめんどくさい」
と、何も食べようせず、それでとうとう飢え死にしてしまいました。


 さて、怠け者はあの世へ行くと、さっそく閻魔大王の前へ連れていかれました。
 閻魔大王は怠け者をにらみ付けると、こう言いました。
「食べるのがめんどくさいと言って、飢え死にするとはなんたるやつ。悪い事はしておらぬが、怠け者の罰として、ネコに生まれかわらせてやる!」
 それを聞くと、男は閻魔大王に頼みました。
「大王さま。どうか大王さまのおなさけで、わたしを鼻の白い黒ネコにしてください」
「うん? 鼻の白い黒ネコだと? まあ、それはよいが、しかしまた、どういうわけじゃ?」
「はい。わたしがネコに生まれかわりましたら、わたしはただ、毎日暗がりに寝ころんでおります」
「ふむ。それで?」
「するとネズミどもが、わたしの白い鼻を見て、『おや? うまそうな団子が落ちているぞ』と、わたしに近づいてくるでしょう」
「なるほど。それで?」
「ネズミがわたしの口のところへ寄ってきた所を、パクリと噛みついてやれば、わたしは寝ていてもネズミ取りが出来ますから」


 この男の怠けぐせは、死んでも治らなかった様ですね。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 日照権の日
きょうの誕生花 → びわ
きょうの誕生日 → 1980年 優香(タレント)




きょうの日本昔話 → 大福虫
きょうの世界昔話 → 鼻の白いネコ
きょうの日本民話 → 身投げ石
きょうのイソップ童話 → 父親と2人の娘
きょうの江戸小話 → 病人がへた


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6月26日の世界の昔話 頭のいいヒツジ


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6月26日の世界の昔話



頭のいいヒツジ



頭のいいヒツジ

モンゴルの昔話モンゴルの情報


 むかしむかし、モンゴルのある草原に、頭は良いのですが、年を取って体が弱った為に捨てられたヒツジがいました。
 そこへ腹ぺこオオカミがやってきて、ヒツジにもったいぶった様子で尋ねました。
「やあ、こんにちは。ヒツジくん、今日はいい天気だね。・・・ところできみは、名前は何という名前だい?」
 するとヒツジは、少しもあわてた様子を見せずに、こう言いました。
「わたしは、大頭のトンジ王さ」
「ふーん、『大頭のトンジ王』とは、立派な名前だね。ところで君の頭に乗っている立派な角は、何に使うんだい?」
「これは天の神からさずかった武器で、悪いオオカミが来たら、この角で突き殺してしまうんだ」
「ええっ!」
 びっくりしたオオカミは、
(これは、逃げた方がいいかもしれないぞ)
と、思いましたが、でも、相手はしょせんは年寄りのヒツジだと思って、他の質問をしました。
「ところで君は、なぜ、そんなにモコモコした毛をしているんだい? そこまでモコモコしていたら、邪魔だろう?」
 するとヒツジは、オオカミにニヤリと笑って、
「ああ、実はこの毛は、塩の固まりなのさ。オオカミの肉を食べる時に、この塩で味付けをするんだよ。・・・ああ、そろそろお腹が空いてきたな。ちょうど目の前にオオカミがいることだし、今からお昼ご飯にするかな」
 これを聞いたオオカミは、すっかり恐くなって逃げ出したという事です。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 雷記念日
きょうの誕生花 → グロリオーサ
きょうの誕生日 → 1928年 中松義郎(Dr.中松・発明家)




きょうの日本昔話 → いたずらタヌキと木こり
きょうの世界昔話 → 頭のいいヒツジ
きょうの日本民話 → 村をおおった大木
きょうのイソップ童話 → ロバのかげ
きょうの江戸小話 → 川の字


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6月25日の世界の昔話 十三匹のハエ


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6月25日の世界の昔話



十三匹のハエ



十三匹のハエ
フランスの昔話 → フランスの国情報


 むかしむかし、小さな村に機織り職人(はたおりしょくにん)がいました。
 おかみさんがよぶと、機織り職人の夫は、いつもねころんでいて、
「うーん、なんだ?」
と、ねぼけ声で返事をします。
 でも不思議なことに、客が明日までにおりあげてくれとたのむと、夫はいつのまにか、きちんとおって渡すのです。
 畑のことも、おかみさんには不思議でなりません。
 おかみさんが見ると、夫はいつも昼寝をしているのに、収穫(しゅうかく)のときが来ると、近所の家より十倍は多くブドウでも野菜でも持って帰って来るのです。
 そんなある日、夫はよその町へ用事で出かけることになりました。
 おかみさんは、そっと夫のあとをついて行きました。
 森の道に来ると、夫は大きな木の下で立ちどまり、ポケットから何かをとり出して、木の根もとに埋(う)めて行きました。
 夫の姿が見えなくなると、おかみさんはほってみました。
 埋めてあったのは、大きなクルミの実が一つだけです。
「なんだ、つまらない」
 おかみさんはそのクルミをすてようとしましたが、中から音がしたので耳元に近づけました。
 すると中からは、ブンブンとムシの羽の音がして、こんな声も聞こえます。
『仕事はどこだ。仕事をおくれ』
 おかみさんは首をかしげて、クルミを持って帰りました。
 そして扉(とびら)もまどもきっちりとしめ、クルミをわってみたのです。
 すると中からブンブンブンブンと、十三匹のハエが元気よく飛び出して来たのです。
 部屋中を飛びまわるハエがあまりにうるさいので、おかみさんはどなりました。
「ハエよ、クルミに戻れ!」
 するとハエたちはクルミの中にはいったので、おかみさんはまた森の道の木の下に埋めに行きました。
 しばらくして夫が町から帰ると、おかみさんは正直に、森の木の下からクルミをほり、十三匹のハエを見たことを話しました。
 すると夫はニコニコ笑いながら、こう言いました。
「いつか話そうと思っていたんだが、俺はいつも機織りの仕事も畑仕事も、十三匹のハエたちにやってもらっているのさ。十三匹の力は十三人分の力でな。どんなことでも、あっというまにやってくれる。お前も自分の仕事を十三匹のハエにやらせるといいよ」
 夫からクルミをもらうと、おかみさんは次の日からさっそく、十三匹のハエに掃除(そうじ)や洗濯(せんたく)をさせ、のんびりと昼寝をしようと思いました。
 でも、十三匹のハエはブンブンと、羽を鳴らしながら働くのでねむれやしません。
 仕事がすんで、クルミの中にはいっても、
『ブンブンブン、ブンブンブン。仕事はどこだ、仕事をおくれ』
と、そのうるさく言うのです。
 おかみさんは、もうがまんできずに夫に言いました。
「どんなに大変でも、あたしは前みたいにくらしたいよ」
「そうだな。俺もこのままじゃ、機織りの仕事を忘れちまうよ」
 夫はクルミから、十三匹のハエを出して言いました。
「さあ、どこへでも、好きな土地へ行くがいいよ」
 十三匹のハエは、声をそろえて答えます。
『ブンブンブン、ブンブンブン。それなら、これまで働いてきた給料(きゅうりょう)をおくれ』
 夫は、まどの外を指さしました。
 空には森へ飛んで行く、十三羽の鳥が見えます。
 十三匹のハエは、ブンブンと羽を鳴らしてまどから飛んで行くと、一羽ずつ鳥をつかまえて、そのままどこかへ飛んで行ってしまいました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 住宅デー
きょうの誕生花 → ゆり
きょうの誕生日 → 1986年 松浦亜弥(歌手)


きょうの新作昔話 → 泥棒石
きょうの日本昔話 → 幸運をまねくネコ
きょうの世界昔話 → 十三匹のハエ
きょうの日本民話 → 一つおぼえ
きょうのイソップ童話 → ノミと人間
きょうの江戸小話 → 昼寝


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6月24日の世界の昔話 お百姓と悪魔


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6月24日の世界の昔話



お百姓と悪魔



お百姓と悪魔
グリム童話 →グリム童話の詳細


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 むかしむかし、とってもかしこいお百姓(ひゃくしょう)が住んでいました。
 ある日のこと、お百姓はじぶんの畑のまんなかに、ひとかたまりの石炭がもえているのに気がつきました。
 ビックリしてそばヘいってみると、その石炭の火の上に、まっ黒な小さい悪魔(あくま)がすわっているではありませんか。
「おまえはきっと、宝物の上にすわっているんだろ?」
と、お百姓はいいました。
「そうとも。おまえが生まれてからまだ見たこともないほど、たくさんの金や銀の入った宝物の上にすわってるんだ」
「それじゃあ、その宝はわしの土地にあるんだから、わしのものだぞ」
と、お百姓が、いいました。
「ああ、いいとも。おまえにやるよ。もっとも、二年のあいだ、おまえの畑にできるものを半分だけおれにくれたらの話だがね」
 お百姓は、大きくうなづきました。
「よし、きまりだ。けれど、わけるときにけんかをしないように、土の上にできたものはおまえのもの。土の下にできたものはわしのものとしようじゃないか」
「よし、おれが土の上にできたものだな」
 悪魔はよろこんで、帰って行きました。
 ところが、かしこいお百姓は、畑にカブのタネをまきました。
 さて、いよいよとりいれのときになると、悪魔がやってきて、できたものをもらっていこうとしました。
 ところが、土の上にできたものをもらう悪魔のとりぶんは、しぼんで黄色くなった葉っぱばかりです。
「ちくしょう。こんどは、おまえが得をしたが」
と、悪魔はいいました。
「このつぎはそうはいかんぞ。土の上にできるものはおまえのもので、土の下にできるものはおれのものにしよう」
「いいとも。約束しよう」
 さて、次のタネをまく季節がくると、かしこいお百姓はカブをまかないでムギをまきました。
 そしてムギがみのったとき、お百姓は畑ヘいって、くきの根もとからムギをぜんぶかりとってしまいました。
 悪魔がきたときには、切りかぶしかありません。
 悪魔はプンプンおこりながら、どこかへいってしまいました。
「はっはっは。うまくいったわい」
 お百姓はそういって、畑にうまっている宝物をほりだし、大金持ちになりました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → UFOの日
きょうの誕生花 → すいせんのう
きょうの誕生日 → 1964年 野々村真(タレント)




きょうの日本昔話 → じょうるり半七
きょうの世界昔話 → お百姓と悪魔
きょうの日本民話 → 竜宮へ行った海女
きょうのイソップ童話 → 旅人とオノ
きょうの江戸小話 → 早業


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6月23日の世界の昔話 大きな家と小さな家


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6月23日の世界の昔話



大きな家と小さな家



大きな家と小さな家
グリム童話 →グリム童話の詳細


♪音声配信


 むかしむかし、神さまは旅の途中(とちゅう)で、二けんの家を見つけました。
 大きくて立派(りっぱ)な家と、小さくて古い家です。
 神さまは初めに、大きくてりっぱな方の家のドアをたたき、
「どうか、一晩とめてください」
と、たのみました。
 その家の主人は、ボロボロの服を着た旅人が、まさか神さまだとは思わずに、すぐにこう言いました。
「うちは、どの部屋もいっぱいでね。ほかへ行ってください」
 次に神さまは、となりの小さくて古い家の主人に同じ事をたのみました。
 すると今度の主人と、そのおかみさんは、
「どうぞ、中へ入ってお休みになって下さい」
と、言って、そまつだけれどこころのこもった食事を出してくれたのです。
 そしてその夜は、
「長旅でお疲れでしょう。わたしたちのベッドで寝てください」
と、言って、自分たちは床に寝ました。
 次の朝、神さまが言いました。
「もし、ねがいごとが三つかなうとしたら、何をねがいますか?」
「一つは、わたしと妻が二人で天国へいけること。二つは、それまでずっと元気ではたらけること。それだけです」
「では、三つ目の願いとして、この家を新しく大きくしてあげましょう」
 神さまは、三つの願いをかなえてあげました。
 それを知った大きな家の主人は急いでウマに乗り、神さまを追いかけました。
 そして、言ったのです。
「わたしだって、ほんとうはあなたをとめるつもりだったんだ。だからわたしにも、願い事をかなえてくれてもいいはず。さあ、願いをかなえてください」
と、むりに神さまにお願いのやくそくをしてもらい、男はいっしょうけんめい願い事を考えました。
 ところが、ウマがあんまりはねるので、イライラしてさけびました。
「せっかくいい願いを思いつきそうだったのに!! このばかウマめ!! 首でも取れてしまうがいい」
 するとウマの首が、本当にポトンと落ちてしまったのです。
 一つ目の願いが、かないました。
 ウマが死んでしまったので、男はウマのくらを背負って歩かなくてはなりません。
 そのうちに、だんだんはらが立ってきました。
「今ごろ、かみさんは家でのんびりしているに違いない。ちぇっ、あいつこそ、このおもいくらにずっとひっついてりゃいいんだ」
 すると男の背中から、くらが飛んでいきました。
 二つ目の願いも、かなえられたのです。
 男が家に帰ると、おかみさんはウマのくらに乗ったまま、おりられずにいました。
 男は最後の願いとして、世界中のお金が欲しいと思いましたが、おかみさんに、
「今すぐ、このくらからおろしておくれよ。はやく!!」
と、どなられて、しぶしぶくらからおりられるように願いました。
 三つの願いは、それで終わりになりました。


おしまい


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6月22日の世界の昔話 三匹のクマ


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6月22日の世界の昔話



3匹のクマ



三匹のクマ
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♪音声配信


 むかしむかし、女の子が森で遊んでいると、遠くに家が見えたので行ってみました。
 その家は、三匹のクマの親子が住む家でした。
 トントントン。
 ドアをたたいてもへんじがないので、女の子はそっと中に入りました。
 台所のテーブルの上に、大きいおわんと、中くらいのおわんと、小さいおわんがありました。
 どのおわんにもスープが入っていたので、女の子は一口ずつのんでみました。
「小さなおわんのスープが、いちばんおいしいわ」
 おなかがすいていた女の子は、小さいおわんのスープを、すっかりのんでしまいました。
 居間(いま)には、イスが三つありました。
 大きいイスは高すぎます。
 中くらいのイスは、すわりごこちがよくありません。
 小さいイスは、女の子にピッタリです。
 ゆらして遊んでいたら、
 ドシン!
 イスがこわれて、女の子はしりもちをついてしまいました。
 となりのへやには、ベッドが三つありました。
 大きいベッドは広すぎるし、中くらいのべッドはかたすぎます。
「小さいベッドは、ちょうどいいわ」
 女の子は小さいベッドにもぐりこんで、ねむってしまいました。
 しばらくすると、三びきのクマが帰ってきました。
「おや、わしのスープをのんだのは、だれだ?」
「まあ、わたしのスープをのんだのは、だあれ?」
 お父さんグマとお母さんグマが、うなりました。
 ちびグマが、なき声でいいました。
「あーん、だれかが、ぼくのスープをのんじゃった!」
 居間に行くと、
「おや、わしのイスにすわったのは、だれだ?」
「まあ、わたしのイスにすわったのは、だあれ?」
 お父さんグマとお母さんグマが、うなりました。
 そして、ちびグマは、
「わーん、だれかが、ぼくのイスをこわしちゃったあ!」
と、なきだしました。
 三びきのクマは、となりのへやに行ってみました。
「おや、わしのベッドにねたのは、だれだ?」
「まあ、わたしのべッドにねたのは、だあれ?」
 お父さんグマとお母さんグマが、うなりました。
 ちびグマが、さけびました。
「見て! ぼくのベッドにだれかがいるよ」
 目をさました女の子は、ビックリ。
「きゃあああーっ!」
 あわててまどから、にげていきました。


おしまい


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6月21日の世界の昔話 ほらふき男爵 ワニとライオン退治


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ほらふき男爵 ワニとライオン退治



ほらふき男爵 ワニとライオン退治
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♪音声配信


 わがはいは、ミュンヒハウゼン男爵(だんしゃく)。
 みんなからは「ほらふき男爵」とよばれておる。
 きょうは、南の島に行ったときの話をしよう。
 あの時は大変じゃった。
 なにしろ、キバをむいたライオンに追いつめられ、すぐ後ろでは大口を開けたワニがわがはいにかみつこうとしていたのだからな。
 絶体絶命(ぜったいぜつめい)とは、まさにこのことじゃ。
 さすがのわがはいも、このときは死を覚悟(かくご)した。
 そしてライオンが飛びかかってきたとき、思わずクラクラッと足がふらついて尻もちをついてしまった。
 だが、わがはいは無傷で助かったのじゃ。
 なんと、わがはいに飛びかかってきたライオンは、尻もちをついたわがはいを飛びこえて、反対側にいるワニの口に頭からスッポリと入ってしまったのじゃ。
 わがはいはすぐに起きあがると、ライオンの首を切り落としてライオンを退治した。
 そしてワニは、ライオンの頭がのどにつまってしまい、そのまま死んでしまったよ。
 では、また次の機会に、別の話をしてやろうな。


おしまい


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