So-net無料ブログ作成

11月30日の世界の昔話 魔法のツボ


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月30日の世界の昔話



魔法のツボ



魔法のツボ
ポーランドの昔話 → ポーランドの国情報


 むかしむかし、あるところに、まずしいおばあさんがすんでいました。
 おばあさんは毎日、食べるものをもらってくらしていましたが、ある日、マメをもらったので、さっそく土にまきました。
 マメはドンドン大きくなって、ついには天までとどくばかりになりました。
 おばあさんは、
(マメの木のてっぺんは、どんなだろう?)
と、思って、のぼっていきました。
 すると、ふしぎな納屋(なや→ものおき)がありました。
 中に入ると、脱穀機(だっこくき)が金のからつぶをガラガラまわしていました。
「ありゃ、これはとんでもないものを見ちまった」
 おばあさんは、あわてて下へおりていきました。
 ところが、いつのまにか、おばあさんのうでの中にツボが入っています。
 ツボの中にはタマゴがいっぱい入っていて、おばあさんはタマゴをそっと、わきの下に入れると、家に帰っていきました。
 ツボは、とてもふしぎなツボでした。
 おばあさんがミルクを飲みたいと思うと、ちゃんとミルクが入っているのです。
 おばあさんが大よろこびしていると、わきの下のタマゴがかえって、
「はい、お母さん、コケコッコーッ」
と、オンドリがとび出しました。
 おばあさんは友だちができたので、うれしくてたまりません。
 ミルクもたっぷり飲めて、食べものをもらうこともなくなりました。
 ふしぎなツボのうわさは、すぐに金持ちの耳に入りました。
 金持ちはある日、
「火事だ!」
と、さわいで、おばあさんの家から、ツボをぬすみ出してしまいました。
 そして、
「ミルクが出せるなら、お酒も出せるだろう」
と、ツボになみなみとお酒を出させて、毎日あびるようにのみました。
 家の者にもお客にも、ドンドン飲ませたので、金持ちの家はよっぱらいだらけになり、村一番のきたならしい家になりました。
「お母さん、ツボをとり返してくるよ」
 ある日、オンドリはおばあさんにいって、金持ちの家までとんでいきました。
 オンドリは、金持ちの屋根にとまるとさけびました。
♪コケコッコーッ
♪金持ちの飲んでるお酒はぬすんだお酒
♪金持ちはとんでもないぬすっとだ
 これを聞いた金持ちも、家の人もビックリ、あわててオンドリをつかまえました。
 金持ちは、オンドリを井戸(いど)になげこみました。
 ところが、オンドリは水をぜんぶ飲みほして、また、屋根の上にとびあがりました。
♪コケコッコーッ
♪金持ちの飲んでるお酒はぬすんだお酒
 金持ちはまた、オンドリをつかまえて、ストーブの中にほうりこみました。
 オンドリは、井戸の水をはき出して火をけすと、
♪コケコッコーッ
♪金持ちはぬすっと
と、さけびました。
 金持ちは、今度は金庫の中にオンドリをとじこめました。
 けれど、オンドリはお金をみんな飲みこんで、金庫をやぶってコケコッコーと出てきました。
「ええい、いまいましい」
 金持ちは、とうとうオンドリの首をきって、焼いて食べてしまいました。
 すると、今度は金持ちのおなかの中から、
♪コケコッコーッ。
 金持ちはほとほとまいって、オンドリをはき出すと、おばあさんの家にツボを返しにいきました。
「コッコちゃん、ありがとうよ」
 おばあさんはオンドリのもってきた金貨とツボのおかげで、つつましく幸せにくらしたということです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → カメラの日
きょうの誕生花 → あし(よし)
きょうの誕生日 → 1967年 田中章 (芸人)


きょうの新作昔話 → まだわからん
きょうの日本昔話 → もうはんぶん
きょうの世界昔話 → 魔法のツボ
きょうの日本民話 → キツネとタヌキのばけくらべ
きょうのイソップ童話 → イヌの家
きょうの江戸小話 → てんぐのさいなん


hukumusume.com サイト一覧



11月29日の世界の昔話 北風のくれたテーブルかけ


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月29日の世界の昔話



北風のくれたテーブルかけ

イラスト Smile STATION



北風のくれたテーブルかけ
ノルウェーの昔話 → ノルウェーの国情報


♪音声配信


 むかしむかし、ハンスという少年が、お母さんと一緒に住んでいました。
 ある日のこと。
「ハンス。パンを焼くから、粉(こな)を持ってきて」
「はーい」
 お母さんに頼まれたハンスが、小屋から粉を持ってくると、
 ピューーーッ!
と、北風が粉を吹き飛ばしてしまいました。
「あっ! 粉を返せえ!」
 ハンスが北風を追いかけていくと、雪の野原に氷のお城がたっていました。
 このお城は、北風のお家です。
  ハンスは、北風のお城に向かって言いました。
「北風さん、ぼくの粉を返してよ!」
 すると、お城の中から北風が答えました。
「困ったな。粉はないから、代わりにこのテーブルかけをやろう。『テーブルかけよ、うまいごちそうを出してくれ』と言うと、そのとおりになるぞ」
「わあ、どうもありがとう」
 帰りは夜になったので、ハンスは宿屋(やどや)に泊まってさっそくテーブルかけをためしてみました。
「テーブルかけよ、うまいごちそうを出してくれ」
 するとテーブルかけの上に、ズラリとごちそうがならんだのです。
「わあ、すごい、すごい!」
 さて、この様子をドアのすき間から見ていた、宿屋のおかみさんは、
「まあ、あのテーブルかけがあれば、毎日ごちそうが食べられるねえ」
と、考え、夜中にこっそりと、ハンスのテ一ブルかけを、ただのテーブルかけとすりかえたのです。
 家に帰ったハンスは、お母さんにごちそうを出してあげようと思い、テーブルかけに言いました。
「テーブルかけよ、うまいごちそうを出してくれ」
 ところがテーブルかけは、ごちそうどころか、パン一切れも出してくれません。
 ハンスはもう一度、北風のところへ出かけました。
「北風さん、テーブルかけは返すから、粉を返してよ」
「よわったな、ではこのヒツジをやろう。『ヒツジよ、ヒツジ、金貨をはき出せ』というと、そのとおりになるぞ」
「わあ、どうもありがとう」
 帰りはやっぱり、この前の宿屋に泊まって、さっそくためしてみました。
「ヒツジよ、ヒツジ、金貨をはき出せ」
 するとヒツジは、パラパラパラパラと、いくらでも金貨をはき出しました。
 この様子をドアのすき間から見ていた、宿屋のおかみさんは、
「まあ、あんなヒツジがいたら、わたしゃ、大金持ちだよ」
と、夜中にこっそり、ハンスのヒツジを、ただのヒツジとすりかえたのです。
 家に帰ったハンスは、お母さんに金貨を出してあげようと思いました。
「ヒツジよ、ヒツジ、金貨をはき出せ」
 ところがヒツジは、金貨を一枚も出さずに、ただ、メエメエとなくばかりです。
 ハンスは、もう一度北風のところへいきました。
「北風さん、ヒツジは返すから、粉を返してよ」
「では、つえをやろう。『つえよ、つえ、悪い奴をぶんなぐれ』といえば、そのとおりになるぞ」
「わあ、どうもありがとう」
 その日もハンスは、この前の宿屋にとまりました。
 つえをしっかり抱いてベッドに入ると、おかみさんが入ってきて、
「このつえもきっと、魔法のつえだろう。今度もただのつえとすりかえてやろう」
 おかみさんがつえを抜き取ろうとしたので、ハンスはいいました。
「つえよ、つえ、悪い奴をぶんなぐれ!」
 するとつえはヒラリと飛び上がって、おかみさんをバンバン、ビシビシとたたきました。
「ヒェェェー! テーブルかけもヒツジも返すから、許しておくれー!」
 おかみさんは泣きながら、ハンスにテーブルかけとヒツジを返しました。
「さあ、お母さんにごちそうと金貨を出してあげよう。おまけにこのつえがあれば、ぼくとお母さんはこわいものなしさ」
 こうして、テーブルかけとヒツジと取り返したハンスは、北風にもらった三つの宝物のおかげで、お母さんと幸せに暮らしたのでした。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → いい服の日
きょうの誕生花 → ちゃ
きょうの誕生日 → 1956年 定岡正二 (タレント)




きょうの日本昔話 → おスマばあさん
きょうの世界昔話 → 北風のくれたテーブルかけ
きょうの日本民話 → 不思議な火鉢
きょうのイソップ童話 → けがをしたオオカミ
きょうの江戸小話 → タコのだしがら


hukumusume.com サイト一覧



11月28日の世界の昔話 イワンと子ウマ


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月28日の世界の昔話



イワンと子ウマ



イワンと子ウマ
ロシアの昔話 → ロシアの国情報


 むかしむかし、イワンという若者が、子ウマをつれて旅をつづけていました。
 山の途中で夜になり、道がわからなくてこまっていると、運よく、ピカピカと光った金色の鳥の羽をひろいました。
「これは、べんりだ」
 イワンは、その羽で足もとをてらしながら、ぶじに都につくことができました。
 そして王さまに、その羽をさしあげると、
「これはめずらしい。これは火の鳥の羽だ。この羽を持っているなら、鳥のいるところも知っているだろう。つかまえてきたら、おまえをわしのけらいにしてやる」
と、いいました。
 イワンが困っていると、子ウマが、
「それならいい考えがあります。トウモロコシとブドウ酒をもらって、出発しましょう」
と、いいました。
 イワンは子ウマの背中に乗って、一週間も走りつづけ、美しい花にかこまれた泉のほとりにつきました。
 トウモロコシとブドウ酒をならべて、岩のかげからようすを見ていると、どこからか火の鳥がやってきて、食べたり飲んだり、いい気持ちでねころんでしまいました。
「しめた!」
 イワンはさっそく火の鳥をつかまえて、お城に帰りました。
 すると、王さまはいいました。
「火の鳥がつかまえられるなら、海の女王だって連れてこられるだろう。すぐ出かけなさい」
 イワンが困っていると、子ウマがいいました。
「おやすいご用です。サトウのおかしをもらって出発しましょう」
 イワンはまた、子ウマの背中に乗って一週間も走りつづけ、海べにあった金の船の中にサトウのおかしをおいて、物かげでようすを見ていました。
 すると海の中から、美しい女王があらわれて、船の中のサトウのおかしを食べはじめました。
「それ、いまだ」
 イワンはうしろからとびかかって女王をつかまえて、お城に帰ってきました。
 王さまはたいへん喜んで、女王に、
「わたしのお嫁さんになってください」
と、いいました。
  すると女王は、
「あなたがグラグラとにえたっている、ミルクのおふろにはいることができたら、おおせにしたがいましょう」
と、こたえました。
 ずるい王さまは、イワンを使ってためしてみようと考え、
「たびたびの働きでつかれただろう。ミルクのふろにはいって、ゆっくりやすむがいい」
と、いいました。
 さあ、たいへんです。
 イワンはグラグラとにえかえっているミルクのふろの前で、まっさおになりました。
 すると子ウマが、しっぽをふろの中につっこみ、ブルッとふるわせて、ミルクのしずくをイワンのからだにかけていいました。
「もう大丈夫。さあ、おはいりなさい」
 イワンがおそるおそるふろにはいってみると、ふしぎと、ちっともあつくありません。
 それを見た王さまは、すっかり安心して、
「のけ! こんどはわしの番だ」
と、いきおいよくふろに飛びこみましたが、たちまち大やけどで、死んでしまいました。
 そしてイワンはけらいたちにすすめられて、新しい王さまになり、海の女王をおきさきにして、子ウマといっしょにいつまでもなかよくくらしました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 太平洋記念日
きょうの誕生花 → サンダーソニア
きょうの誕生日 → 1967年 原田知世 (俳優,歌手)




きょうの日本昔話 → 三枚のお札
きょうの世界昔話 → イワンと子ウマ
きょうの日本民話 → クジラになったお坊さん
きょうのイソップ童話 → いっしょに旅をするロバとイヌ
きょうの江戸小話 → くじらの絵


hukumusume.com サイト一覧



11月27日の世界の昔話 ヘビの足


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月27日の世界の昔話



ヘビの足



ヘビの足
中国の昔話 → 中国の国情報


 むかしむかし、ある村の人たちが四、五人あつまって、お寺の掃除をしていました。
 掃除が終わったとき、お坊さんがお酒を入れたツボを持ってきて、みんなに差し出しました。
「ごくろうさまでした。少しですが、めしあがってください」
「ありがとう」
 みんなはお礼をいって、それを受けとりました。
 ところが村の人たちは、四、五人いるのに、お酒はツボに、たった一ぱいだけです。
 これではみんなで飲むには、とてもたりません。
 すると、一人の男がいいました。
「こうしたらどうだろう。みんなで地面にヘビの絵をかく競争をするのさ。一番はやくかきあげたものが、一人でお酒をいただくんだ」
「なるほど、それは面白い。よし、それで決めよう」
 相談がまとまり、みんなは地面の上にヘビをかきはじめました。
 そのうちに、一人の男が一番はやくかきあげました。
「出来たぞ! おれが一番だ! あっははは。みんなには悪いが、この酒はおれがちょうだいするよ」
 男はそういって、酒ツボに手をのばそうとしましたが、ふと気がついて、
「しまった! これはしくじったぞ。ヘビに足をつける事を忘れていた」
 そういうと、あわててヘビの足をかきはじめました。
 するとそれより先に、ほかの男がヘビをかきあげて、
「できた。酒はおれのものだ」
 そういうなり、お酒をおいしそうに飲みはじめました。
 はじめの男が残念そうにそれを見ていると、その男は笑っていいました。
「よく考えてみろ、ヘビに足があってたまるもんか。そんなよけいなものをくっつけようとするから、こんなうまい酒を飲みそこねるんだよ」
と、いうわけで、よぶんなものをつけることを、『蛇足(だそく)』というようになったのです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → ノーベル賞制定の日
きょうの誕生花 → りゅうのひげ
きょうの誕生日 → 1970年 セイン・カミュ (タレント)


きょうの新作昔話 → 月見草の嫁
きょうの日本昔話 → すもうとりとびんぼうがみ
きょうの世界昔話 → ヘビの足
きょうの日本民話 → カッパ岩
きょうのイソップ童話 → ゼウスにお願いするロバたち
きょうの江戸小話 → 遠めがね


hukumusume.com サイト一覧



11月26日の世界の昔話 キツネのさいばん


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月26日の世界の昔話



キツネのさいばん



キツネのさいばん
ゲーテの童話 → ゲーテの童話の詳細


 むかしむかし、ある森の中に、動物たちの国がありました。
 動物たちの王さまは、ライオンです。
 ある日、王さまの前に、いろいろな動物が集まりました。
 クマ、オオカミ、シカ、リス、ウサギ、ネコ、イヌなどです。
「王さま。キツネをこらしめてください。とても悪いやつです」
「わたしはだまされて、おとし穴に落とされました」
「わたしの子どもは、足にけがをさせられました」
と、みんながキツネの悪いことをうったえました。
「うむ。けしからんキツネだ。よびつけて、こらしめてやろう」
 キツネのすみかは、山の奥です。
 王さまは、クマを使いにやりました。
「おい。王さまのよびだしだぞ。さあ、いこう!」
 キツネはビックリしましたが、でも、笑い顔でいいました。
「クマくん。お使いをごくろうさん。したくをするあいだ、ハチミツを食べていてください。そこの木の穴に入っていますよ」
「ハッ、ハチミツ!」
 クマは、ハチミツがだいすきです。
 よろこんで、木の穴に首をつっこみました。
 でも、ハチミツなどありません。
 おまけに、首が穴からぬけなくなってしまいました。
 大声でうなりながら、クマはやっと首を抜きました。
 でも、顔も頭も傷だらけです。
 フラフラになって、やっと帰りました。
「なに、だまされたって!」
 おこった王さまは、こんどはネコを使いにだしました。
「やあ、ネコくん。ごくろうさん。したくをするあいだ、物置きのネズミを取ってくださいよ」
「ネッ、ネズミ!」
 物置きに入ったネコは、キツネがしかけていたネズミとりに、足をはさまれてしまいました。
 おまけに柱にぶつかって、顔にも大けがをしました。
「なにっ、また、だまされたって!」
 三度目の使いは、タヌキです。
 タヌキは、キツネのおじさんになります。
 こんどは、キツネもおとなしくついてきました。
「こらっ、おまえは、けしからんやつだ。そんなやつは死刑だ!」
 王さまがどなりつけると、キツネは泣きながら、
「王さま。わたしがわるうございました。どうか、死刑だけはお許しください。おわびに、わたしがいままで集めた宝物を、みんな王さまにさしあげます。その宝物は、うちのうら山の中にあります」
と、いいました。
「うーん。では、それがほんとうかうそか、調べてみよう」
 王さまは、すぐにオオカミを宝物の山へ走らせました。
 けれど、宝物などはありません。
 王さまは、キツネをにらみつけました。
「いえ、王さま。待ってください。その宝物は、使いにいったオオカミが、途中でよそにかくしたのでしょう。きっとそうです!」
「な、なんだとっ、このうそつきギツネめ!」
 おこったオオカミは、キバをむいてキツネにとびかかりました。
「待て、待て。では、オオカミとキツネと勝負をしろ。もしキツネが勝ったなら、いままでのことを許してやるとしよう」
 オオカミとキツネでは、キツネに勝ち目はありません。
 でも、こうなることを考えていたキツネは、ふといしっぽの中に、たくさんの砂をかくしていたのです。
 さあ、いよいよ戦いです。
「ええい!」
「やあ!」
 飛びかかって来るオオカミに、キツネは砂の入ったしっぽをうちつけました。
「あいた、目が見えない!」
 目に砂が入ったオオカミは、その場にうずくまってしまいました。
 いくらオオカミでも、目が見えなくてはどうしようもありません。
 とうとうキツネに負けてしまいました。
「むむっ、しかたない。キツネよ、お前の勝ちだ」
 約束ですから、王さまもキツネを許すほかありません。
 キツネはゆうゆうと、自分の家に帰って行きました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → ペンの日
きょうの誕生花 → シャコバサボテン
きょうの誕生日 → 1942年 カルーセル麻紀 (タレント)




きょうの日本昔話 → 空飛ぶ米俵
きょうの世界昔話 → キツネのさいばん
きょうの日本民話 → 鳥になったおばあさん
きょうのイソップ童話 → お百姓と運命の女神
きょうの江戸小話 → 助太刀


hukumusume.com サイト一覧



11月25日の世界の昔話 オンドリと風


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月25日の世界の昔話



オンドリと風



オンドリと風
ポーランドの昔話 → ポーランドの国情報


 むかしむかし、風さんの子どもが、なくなってしまいました。
 かわいい息子をなくした風さんは、ガックリと力をおとし、くる日もくる日も、悲しみにくれていました。
 すっかり元気をなくしてしまった風さんは、それから七年間、ふくことをわすれてしまいました。
 風がふかない七年ものあいだに、クモが世界じゅうをおおってしまうほど、大きな大きな巣をつくってしまいました。
 水も流れなくなりました。
 ウシやウマやニワトリたちも、息苦しくて、バタバタとたおれてしまいました。
「風がふかないと、たいへんなことになる。なんとか風さんに、むかしのように元気になってもらわなければ」
 みんなそう考えましたが、悲しみにくれている風さんをなぐさめることは、だれもできませんでした。
 ある日、オンドリがやってきました。
「やあ、風さん、いつまで悲しんでいるんだい。クヨクヨするのはおやめよ。ぼくの子どもは、毎日たくさん生まれてくるけれど、すぐにいなくなってしまうんだよ。でも、ぼくはいつも元気にしているよ。どんなに元気にしているか、見てごらん」
 こういうと、オンドリはかべの上にとびあがって、
「コケコッコー!」
と、大きな声をはり上げました。
 風さんは、思わずわらいだしました。
 そのしゅんかん、たちまち木の葉がサラサラとゆれはじめ、花はニッコリひらいて、あまいかおりがし始めました。
 空気もとてもいいにおいです。
 こうして風は、むかしと同じようにソヨソヨとふきはじめました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → ハイビジョンの日
きょうの誕生花 → パンパスグラス
きょうの誕生日 → 1962年 寺門ジモン (芸人)


きょうの新作昔話 → トラとキツネ
きょうの日本昔話 → ネコ岳のばけネコ
きょうの世界昔話 → オンドリと風
きょうの日本民話 → 右源太とばけネコ
きょうのイソップ童話 → ワシとキツネ
きょうの江戸小話 → よく見るがいい


hukumusume.com サイト一覧



11月24日の世界の昔話 逃げ出したパンケーキ


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月24日の世界の昔話



逃げ出したパンケーキ



逃げ出したパンケーキ
ノルウェーの昔話 → ノルウェーの国情報


 むかしむかし、ある村に、すぐにおなかのすく子どもたちが七人いました。
 お母さんは子どもたちに、おいしいパンケーキを焼いています。
 ミルクで粉をこねて、おナベで焼くと、パンケーキがフワッとふくらみました。
「お母さん、早く食ベさせて。ちょっとでいいから。おなかペコペコだよ」
 一人の子どもがいいました。
「ねえ、お母さんって、とってもいい人。だからわたしにもね」
 二番目の子どもが、いいました。
「ねえ、いい人で、きれいなお母さん」
 三番目の子どもも、いいました。
「ねえ、いい人で、きれいで、やさしいお母さん」
 四番目の子どもも、いいました。
「ねえ、いい人で、きれいで、やさしくて、大好きなお母さん」
 五番目の子どもも、いいました。
「ねえ、いい人で、きれいで、やさしくて、大好きで、世界一のお母さん」
 六番目の子どもも、いいました。
「ねえ、いい人で、きれいで、やさしくて、大好きで、世界一で、すてきなお母さん」
 七番目の子どもも、いいました。
「はいはい、もうすぐよ。ちょっと待って。パンケーキをひっくり返すからね」
 お母さんがナベの中のパンケーキをひっくり返そうとしたとき、パンケーキはピョコンと飛び出して床の上に落ちると、クルクル回りながら戸口から外へ走っていきました。
「あらあら」
 お母さんは、おナベとナイフを持ったまま追いかけます。
 あとから、七人の子どもが追いかけます。
 その後ろから、おばあさんもヨチヨチ追いかけます。
「待ってよう。パンケーキさーん」
「だれかつかまえて!」
 みんなで追いかけましたが、パンケーキはクルクルころがって、ずっと向こうに見えなくなりました。
 パンケ一キはころがりながら、てくてくと歩いている男の人に会いました。
「やあ、こんにちは、パンケーキ」
「こんにちは、てくてくさん」
「おいしそうなパンケーキ。そんなに急いでどこへいくの? 食べてやるから、さあ、お待ち」
「ぼくは今、くいしんぼの七人の子どもと、お母さんと、おばあさんから逃げてきたばっかりさ。きみなんかにつかまらないぞ、てくてくさん」
 パンケーキは、男の人からドンドン逃げていきました。
 今度は、メンドリに会いました。
「こんにちは、パンケーキ」
「こんにちは、太っちょのメンドリさん」 
「おいしそうなパンケーキ。そんなに急いでどこいくの? 食べてあげるから、ちょい、お待ち」
「ぼくは今、くいしんぼの七人の子どもと、お母さんと、おばあさんと、てくてく男から逃げてきたばっかりさ。きみなんかにつかまらないぞ。太っちょメンドリさん」
 パンケ一キは、車のようにクルクル逃げました。
 今度は、オンドリがやってきました。
「こんにちは、パンケ一キ」
「こんにちは、いばりんぼのオンドリさん」
「おいしそうなパンケーキ。そんなに急いでどこへいくの? 食べてやるから、そら、お待ち」
「ぼくは今、くいしんぼの七人の子どもと、お母さんと、おばあさんと、てくてく男と、メンドリから逃げてきたばっかりさ。きみなんかにつかまらないぞ。いばりんぼのオンドリさん」
 パンケーキは、ものすごく速く逃げました。
 今度は、アヒルがやってきました。
「こんにちは、パンケーキ」
「こんにちは、はらぺこアヒルさん」
「おいしそうなパンケーキ。そんなに急いでどこへいくの?食べてあげるから、ちょっと、お待ち」
「ぼくは今、くいしんぼの七人の子どもと、お母さんと、おばあさんと、てくてく男と、メンドリと、オンドリから逃げてきたばっかりさ。きみなんかにつかまらないぞ。はらぺこアヒルさん」
 パンケーキは、ビュンビュン逃げました。
 今度は、ガチョウに会いました。
「こんにちは、パンケーキ」
「こんにちは、よたよたガチョウさん」
「おいしそうなパンケ一キ。そんなに急いでどこへいくの? 食べてあげるから、それ、お待ち」
「ぼくは今、くいしんぼの七人の子どもと、お母さんと、おばあさんと、てくてく男と、メンドリと、オンドリと、アヒルから逃げてきたばっかりさ。きみなんかにつかまらないぞ。よたよたガチョウさん」
 パンケーキは、さっさとにげました。
 すると、一匹のブタがやってきました。
「こんにちは、パンケーキ」
「こんにちは、でっぷりブタさん」
 パンケーキは、すぐに逃げ出しました。
「おーい、待ってくれ。そんなに急がないで、いっしょに森を散歩(さんぽ)しようよ。一人より、二人の方が楽しいよ」
(なるほど)
と、パンケーキは思って、ブタといっしょにゆっくり歩くことにしました。
 すると川に出ましたが、どこにも橋がありません。
 あぶら太りのブタは、水に浮かぶので泳げます。
 でも、パンケ一キは泳げません。
 ブタがいいました。
「いいこと考えたよ。ぼくの鼻の上に乗ってごらん。川を渡してあげるから」
 パンケーキは、急いでブタの鼻の上に乗りました。
「ブーブー」
 ブタは喜んで鼻を鳴らすとすぐに、
 パクン!
と、パンケーキを食ベてしまいました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → オペラの日
きょうの誕生花 → がまずみ
きょうの誕生日 → 1974年 山本太郎 (俳優)




きょうの日本昔話 → 打たぬのに、鳴るたいこ
きょうの世界昔話 → 逃げ出したパンケーキ
きょうの日本民話 → 蛇の天上のぼり
きょうのイソップ童話 → 気がくるったライオンとシカ
きょうの江戸小話 → よいお手本


hukumusume.com サイト一覧



11月23日の世界の昔話 悪魔のすすだらけきょうだい


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月23日の世界の昔話



悪魔のすすだらけきょうだい



悪魔のすすだらけきょうだい
グリム童話 → グリム童話の詳細


 むかしむかし、ハンスと言う名の兵士がいましたが、仕事をやめてしまったので、これらかどうくらしていいかわかりません。
 そこで、ハンスは森にでかけていきました。
 そして、ハンスは一人の悪魔(あくま)にであったのです。
 悪魔はハンスにいいました。
「おまえさん、どこかわるいところでもあるのかね? ひどくふさぎこんでいなさるようだが」
 すると、ハンスはいいました。
「ぼくはおなかがペコペコなんです。金もないんです」
 それをきくと、悪魔はニヤリとわらい。
「それはかわいそうだ。もしおまえさんがわたしのところに奉公(ほうこう→住みこみではたらくこと)して、わたしの召使い(めしつかい)になる気があったら、一生らくにしてやるよ。だが、おまえさんは七年間、わたしにつかえなきゃいけないよ。そしたらおまえさんはもういちど、自由の身になれるんだよ。でも、いくつかの条件がある。まず、けっしてからだをあらってはいけないこと。それから、髪をとかしてもいけない、指ではらってもいけない。つめも髪の毛も切ってはいけない。また、目からでる水けをぬぐってもいけないよ」
「まあ、このままではどうしようもないから、とにかくやってみるとしましょう」
 ハンスのことばに、悪魔はハンスを地獄へつれていきました。
 それからハンスにむかって、これからしなければならない仕事について話しました。
「おまえさんは、地獄のあぶり肉のはいっているかまの下の火をかきたてなければならない。家のなかをきれいにして、はいたごみを戸のそとにはこびだす。ただそれだけだ。けれども、ただの一度でも、かまのなかをのぞいたらひどいめにあうからね」
「よろしいとも、ぼくはきっとやります」
 それから悪魔は、旅にでました。
 さっそくハンスは、じぶんの仕事につきました。
 火をもやし、そうじをして、はいたごみを戸のそとにはこび、いわれたことをなんでもきちんとしました。
 悪魔はかえってくると、なにもかもがちゃんとやってあるかどうかをしらベて、満足したようす。
 そして、二度目の旅にでました。
 ハンスは、つくづくあたりを見まわしました。
 まわりにかまがならんでいて、その下にはものすごい火がもえています。
 火にかけられたかまは、グツグツとにえていました。
「いったい、なにが入っているのだろう?」
 悪魔のことばをわすれたわけではありませんが、何が入っているかが知りたくて、がまんできなくなったハンスは、一番目のかまのふたをほんのすこしあけてのぞきこみました。
 するとなかには、むかしじぶんの上にいた兵士がすわっているのが見えました。
「こんなところできみにあうとはきぐうだな。そういえばむかし、きみはぼくをいじめたっけな。こんどはぼくがきみをいじめてやるぞ」
 そして、いそいでふたをしめました。
 それから火をかきたて、あたらしいまきをくべました。
 それからハンスは、二番目のかまのところヘいきました。
 ふたをすこしあけてみますと、そこにはさっきよりもえらい兵士がいました。
「こんなところできみにあうとはきぐうだな。そういえばむかし、きみはぼくをいじめたっけな。こんどはぼくがきみをいじめてやるぞ」
 またふたをしめて、丸太を一本もってきました。
 ハンスは、うんとかまをあつくしようと思ったのです。
 こんどは、三番目のかまをのぞいていました。
 そこには、将軍(しょうぐん)がいました。
「おや、将軍ではありませんか。そういえばむかし、きみはぼくをいじめたっけな。こんどはぼくがきみをいじめてやるぞ」
 そこでハンスは、ふいご(→風を送って火力を大きくする道具)をもってきて、地獄の火を将軍の下にかきたてました。
 こうして七年のあいだ、ハンスは地獄ではたらきつづけました。
 そのあいだ、からだをあらいもしません。。
 髪もとかしません。
 指ではらいもしません。
 つめや髪の毛を切りもしません。
 また、目からでた水けをぬぐいもしませんでした。
 そして、七年間がすぎましたが、ハンスにとっては楽しい毎日だったので、たった半年ぐらいにしか感じませんでした。
 時がすっかりすぎると、悪魔がきていいました。
「ところでハンス、おまえさんはどんなことをしてきたかね?」
「はい。ぼくは、かまの下に火をかきたてました。それから、そうじをして、はいたごみを戸のそとにはこびました」
「だが、おまえさんはかまのなかものぞいたね。でも、まきをつっこんだのはよかった。そうでなかったら、おまえさんの命はなくなっていたからね。さあ、いまこそおまえさんは自由だ。うちにかえりたいか?」
「はい、うちでお父さんがどうしているか見たいと思います」
 すると、悪魔はいいました。
「おまえさんのもらうはずのお給金がもらえるように、あっちで、おまえさんのリュックいっぱいに、はいたごみをつめておいで。リュックのなかみはあとで見てみるといい。だがねえ、おまえさんは、からだもあらわず、髪もとかさずにいかなきゃいけないよ。頭もボーボー、ひげもモジャモジャのままで、つめも切らず、ドロンとした目をしてね。そして、もしだれかがどこからきたかとたずねたら、地獄からきたというんだよ。そして、おまえはだれかときかれたら、悪魔のすすだらけのきょうだいで、また、悪魔はわたしの王でもあるといわなきゃいけない」
 ハンスは、おとなしくだまってうなづきました。
 そして、地獄を出たハンスは、お給金としてもらったリュックのなかのごみを見てみました。
 すると、ごみは本物の砂金(さきん)にかわっていたのです。
「まさか、こんなすごいものをくれるとは!」
 大喜びしたハンスは、町にはいりました。
 宿屋の主人が、ハンスによびかけてたずねました。
「おまえ、どこからきたんだ?」
「地獄からだよ」
「おまえは、だれだ?」
「悪魔のすすだらけのきょうだいで、また、悪魔はわたしの王でもある」
 ビックリした主人は、ハンスをいれようとしませんでした。
 けれども、ハンスが主人にリュックの砂金を見せると、主人はよろこんで扉をあけました。
 そしてハンスを、一番いいヘやにあんないしました。
 ハンスは料理を注文すると、おなかがいっぱいになるまで食ベたりのんだりしました。
 けれども、悪魔のいいつけをまもってからだをあらいもせず、髪をとかしもしませんでした。
 そして、ベッドに横になってねむってしまいました。
 その夜、主人はこっそりハンスのところへいって、リュックをぬすみました。
 よく朝、ハンスが目をさまし、主人にお金をはらってでかけようとすると、大切なリュックがありません。
(ぼくにはなにもわるいところはないのに、不幸なめにあった)
 ハンスはいちもくさんに地獄にもどると、悪魔にたすけをもとめました。
 すると悪魔はいいました。
「まあおすわり。わたしはおまえさんをあらって、髪をとかし、指ではらい、髪の毛やつめを切り、また、目をぬぐってあげよう」
 悪魔はそれがすむと、ハンスにそうじのごみのいっぱい入ったリュックをわたしました。
 そして、いいました。
「さあ、店にいって、主人におまえさんの金をわたすように言いなさい。さもないとわしが主人を連れて帰り、そしておまえさんのかわりに火をかきたてさせると言うんだ」
 ハンスは宿屋にもどると、主人にいいました。
「きみは、ぼくの金をぬすんだね。もしきみがそれをかえさないなら、悪魔がきみを地獄に連れ帰り、ぼくのかわりに地獄で働かせると言っているぞ」
 すると、こわくなった主人はハンスに金をかえし、そのうえ自分の金をそえて、どうか悪魔にはだまっていてほしいとたのみました。
 こうしてハンスは、たいへんなお金持ちになりました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 勤労感謝の日
きょうの誕生花 → みかん
きょうの誕生日 → 1976年 三瓶 (芸人)


きょうの新作昔話 → 宝船を買ってくる
きょうの日本昔話 → 上と下
きょうの世界昔話 → 悪魔のすすだらけきょうだい
きょうの日本民話 → もんじゃの吉
きょうのイソップ童話 → モミの木とイバラ
きょうの江戸小話 → 風穴


hukumusume.com サイト一覧



11月22日の世界の昔話 三匹の子ブタ


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月22日の世界の昔話



三匹の子ブタ



三匹の子ブタ
イギリスの昔話 → イギリスの国情報


 むかしむかし、あるところに、三匹の子ブタがいました。
 みんなの名まえは、一番のお兄さんが「大ブタちゃん」、二番目のお兄さんが「中ブタちゃん」、三番目の弟が「ちいブタちゃん」です。
 さて、三匹の子ブタは、それぞれ自分のお家をつくることになりました。
 大ブタちゃんは、ワラのお家をつくることにしました。
 ワラをなわでしばって、ギュッ、ギュッ、ギュッ、はい、すぐにできあがりました。
 中ブタちゃんは、木のお家をつくることにしました。
 まず柱を立てて、まわりにならべた木にクギをうって、トントントンと、はい、できあがりました。
 ちいブタちゃんは、
「ぼくのお家はワラでも木でもない、かたくてじょうぶなレンガでつくろう」
 レンガを運んで、レンガをつんで、ヨイショ、ヨイショ、ヨイショ、時間はかかりましたが、ようやくできあがりました。
「ワーイ、できた、できた」
 自分たちのお家ができて、三匹の子ブタはとてもごきげんです。
 すると、山にすんでいるわるいオオカミが、ワラのお家にやってきました。
「大ブタくん、大ブタくん、ここをあけておくれ。ぼくをお家に入れとくれよ」
 大ブタちゃんは、ビックリして答えました。
「とんでもない! ぜったいにいやだよう!」
 するとオオカミは、恐ろしい声でどなりました。
「よーし、そんなら、こんな家なんか、おれさまの自慢(じまん)の息(いき)で、ふき飛ばしてやるぞ!」
 オオカミがほっペをふくらませて、フーッと息をふいたら、ワラのお家はバラバラにふき飛んでしまいました。
 そこでオオカミは、大ブタちゃんをつかまえて、ペロリと食べてしまいました。
 さて、それからオオカミは、木のお家にやってきました。
「中ブタくん、中ブタくん、ここをあけておくれ。ぼくをお家へ入れとくれよ」
 中ブタちゃんはビックリして、戸を押さえていいました。
「とんでもない! ぜったいにいやだよう!」
 するとオオカミは、恐ろしい声でどなりました。
「よーし、そんなら、こんな家なんか、おれさまの自慢のいきで、ふき飛ばしてやるぞ!」
 オオカミがフーッと息をふきましたが、木の家はなかなかこわれません。
「よし、こうなったら体当たりだ!」
 オオカミは勢いをつけると、木の家に体当たりをしました。
 ドシーン!
 木のお家は、バラバラにこわれてしまいました。
 そこでオオカミは、中ブタちゃんをペロリと食べてしまいました。
 さて、それからオオカミは、レンガのお家へやってきました。
「ちいブタくん、ちいブタくん、ここをあけておくれ。ぼくをお家に入れとくれよ」
 ちいブタちゃんもビックリして、
「とんでもない! ぜったいにいやだよう!」
 するとオオカミは、恐ろしい声でどなりました。
「よーし、そんなら、こんな家なんか、おれさまの自慢のいきで、ふき飛ばしてやるぞ!」
 オオカミが、フーッと息をふきましたが、レンガの家はビクともしません。
「よし、こうなったら、体当たりだ!」
 オオカミは勢いをつけると、レンガの家に体当たりをしました。
 ドシーン!
 でも、レンガの家はビクともしません。
 オオカミは、うなりました。
「おぼえてろ。こうなったら煙突(えんとつ)からおりてって、ちいブタのやつを食べてやるぞ!」
 それを聞いたちいブタちゃんは、大急ぎで大きなナベにお湯をわかしました。
 火をドンドン燃やしたので、お湯がグラグラとわきました。
 煙突からおりてきたオオカミは、そのお湯の中にボチャーン! と落ちました。
「あつい、あついよー! 助けてくれー!」
 泣きさけぶオオカミに、ちいブタちゃんがいいました。
「じゃあ、もう悪いことはしないか?」
「しない、しない」
「じゃあ、食べたお兄さんたちをかえすか?」
「かえす、かえす。だから助けてくれー!」
「よし、約束だぞ」
 ちいブタちゃんがオオカミをナベから出してやると、オオカミは食べた大ブタちゃんと中ブタちゃんをはき出して、泣きながら山に逃げていきました。
 助かった大ブタちゃんと中ブタちゃんは、ちいブタちゃんのレンガの家で、なかよくくらしました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → ボタンの日
きょうの誕生花 → さんしょう
きょうの誕生日 → 1975年 aiko (歌手)




きょうの日本昔話 → キツネとクマ
きょうの世界昔話 → 三匹の子ブタ
きょうの日本民話 → だんだらぼっち
きょうのイソップ童話 → 女とメンドリ
きょうの江戸小話 → 貧乏神の好物


hukumusume.com サイト一覧



11月21日の世界の昔話 ほらふき男爵 クマと火うち石


福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 11月の世界昔話


11月21日の世界の昔話



ほらふき男爵 クマと火うち石



ほらふき男爵 クマと火うち石
ビュルガーの童話 → ビュルガーの童話の詳細


 わがはいは、ミュンヒハウゼン男爵(だんしゃく)。
 みんなからは「ほらふき男爵」とよばれておる。
 これは、大グマをしとめた時の話じゃ。
 わがはいがポーランドのある森の中へかりに行った帰り道、すっかり日がくれてしまい、鉄砲の玉も一発ものこっていない時に、大グマが大口をあけてとびかかってきたのじゃ。
 せめて一発でもと、鉄砲の玉をさがしたがむだじゃった。
 だが、手にさわったのは、いざという時のためにもってきた二つの火うち石。
 わがはいは、その一つをむちゅうで、大きくあけたクマの口になげこんだんのじゃ。
 火打ち石を口にほうりこまれて、クマは気持ちがわるくなったのか、回れ右をしてにげだしていきおった。
 その時すかさず、わがはいはのこった火うち石をクマのおしりのあなになげこんだ。
 これが、じつにうまくいった。
 クマのおしりから入った火うち石が、さっき口から入った火うち石とぶつかってな。
 カチン!
と、いう音がクマのおなかの中から聞こえたかと思うと、クマは黒こげになってたおれよった。
 その日のえものは、クマの丸焼きというわけじゃ。
 では、また次の機会に、別の話をしてやろうな。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → フライドチキンの日
きょうの誕生花 → かりん
きょうの誕生日 → 1967年 古賀稔彦 (柔道)




きょうの日本昔話 → 石のいも
きょうの世界昔話 → ほらふき男爵 クマと火うち石
きょうの日本民話 → どじょうのなべ
きょうのイソップ童話 → キツネと大きなヘビ
きょうの江戸小話 → おカメの嫁入り


hukumusume.com サイト一覧



メッセージを送る

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。