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9月1日の世界の昔話 ぼうけんしたリス


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9月1日の世界の昔話



ぼうけんしたリス



ぼうけんしたリス
ハドソンの童話


 むかしむかし、ある森にリスが住んでいました。
 夏が終わりに近づいたころ、リスはせっせとドングリを集めて、カシの木のすみかにはこんでいました。
「やあ、リス君。何をしてるんだい?」
 さっきからようすを見ていた小鳥が、声をかけました。
「こんにちは、小鳥さん。冬ごもりの支度(したく)をしているのさ。冬は食べ物がないからね」
 いそがしそうに答えるリスに、小鳥はわらいました。
「アハハハハ。そんなことしなくても、冬が来る前に南の国へわたればいいのに。何もこんな雪にうもれる森で、ふるえてすごすことはないよ。南の国は木の実も果物もどっさりあって、お日さまはあついぐらいてらしてくれるんだよ」
「へえ! その南の国って、どこにあるんだい?」
 リスは集めたドングリをバラバラと落として、目をかがやかせました。
「南の国はね、あの山のむこうだよ。まあ、二週間もあれば大丈夫」
「あの山のむこうかあ。それでさ」
 リスがもっといろいろ聞こうとすると、小鳥はめんどうくさくなったのか、バタバタと飛んで行ってしまいました。
 リスはボンヤリと、遠い山をながめました。
「寒い冬をあったかくすごせたらいいだろうなあ。木の実も果物も、どっさりだって。・・・いいなあ」
 リスは、自分も南の国へ行きたくなりました。
 やがて秋が来て、色づいた木の葉もちり、風がピューピューと冷たくふきながら、森をかけまわる冬がやって来ました。
 リスはドングリを集めるのも、あたたかい寝床(ねどこ)を作るのもやめて、毎日、南の国でくらすことばかり夢見ていました。
 そうして、カシの木がすっかり葉っぱを落としてしまうと、
「さあ、行こう。あたたかい南の国へ」
と、ほんとうに南へと出発(しゅっぱつ)したのです。
 リスは走って森をぬけ、沼地(ぬまち)では何度も足をとられそうになり、木ぎれにつかまってわたりました。
 走り続けて、やっと山のふもとにたどりついたのは、もう夕方でした。
 足はクタクタにくたびれて、パンパンにはれあがっています。
「今夜中に山のてっぺんにのぼって、南の国に『おはよう』のあいさつをするんだ!」
 リスは何度もそう言って自分をはげまし、一歩ずつのぼって行きました。
 けれども、足が痛い上におなかもペコペコです。
 風はリスをふるわせて、夜空の星もこおりそうな寒さです。
「ああ、もう、だめだ・・・」
 リスは大きな石を見つけて、そのかげで丸くなりました。
 そしてため息をついたとたん、気がつきました。
「そうか、小鳥たちは空を飛んでわたるから、くたびれないで南の国へ行けるんだ。・・・ああっ!」
 そのときです。
 リスはいきなり、背中をナイフでさされたような痛みをおぼえました。
 そのとたん、体がうきあがり、あっという間に空高くつれさられたのです。
 リスをつかまえて飛んだのは、恐ろしいトンビでした。
 リスはこわくてたまりませんでしたが、もう、あばれる力もありません。
 もっとも本当にあばれたら、地面に落とされて死んでしまうでしょう。
「どっちにしても、ぼくは死んじゃうんだ」
と、そのとき、ビュー! と風がふいてきたかと思うと、一羽のするどいくちばしをもった別のトンビが来てどなりました。
「やい、そのエサをこっちへよこしな! 言うとおりにしないと、お前の背中を血だらけにするぜ!」
「じょ、冗談じゃない!」
 リスをつかまえたトンビは逃げましたが、リスが重くて思うように飛べません。
 たちまち、トンビとトンビが夜空でたたかいを始めました。
 一羽が逃げるともう一羽が追いかけて、ツメで傷つけ、くちばしでつつきます。
 リスは暗い夜空をツメでつかまれたまま、あっちへ飛びこっちへ飛びとふりまわされ、痛さとこわさで何度も気絶(きぜつ)しそうになりました。
 そのうちに、リスをつかまえていたトンビが背中をやられて、思わずツメをゆるめたのです。
「うわぁー!」
 リスはまっさかさまに、落ちて行きました。
「もう、だめだ!」
 リスは、一瞬(いっしゅん)、気をうしないましたが、何かにぶつかって、ハッと目を開けました。
 運がいいことに、リスは森の木の枝にひっかかったのです。
 リスは最後の力をふりしぼって、枝につかまりながら、用心(ようじん)して木をおりました。
 やっと地面におりて、リスが木を見あげてみると、
「ああっ、ここは!」
 そこは今まで住んでいた森で、落ちた木はリスの家のカシの木だったのです。
 リスは大喜びで、作りかけの寝床(ねどこ)に丸くなりました。
「ああ、なんていい気持ち! 冬は寒くても、やっぱり自分の家が一番!」
 リスは心から安心して、グッスリと眠りました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 防災の日
きょうの誕生花 → はまなし
きょうの誕生日 → 1931年 団鬼六(小説家)




きょうの日本昔話 → したきりスズメ
きょうの世界昔話 → ぼうけんしたリス
きょうの日本民話 → ゆうれい屋敷
きょうのイソップ童話 → ツバメと鳥たち
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8月31日の世界の昔話 仙女


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8月31日の世界の昔話



仙女



仙女
ペローの童話 → ペローの童話の詳細


 むかしむかし、お母さんと二人の娘が、村はずれのまずしい家にひっそりとくらしていました。
 お母さんは、自分ににている姉さんばかりかわいがり、下の妹にばかり、家の用事や力仕事をさせていました。
 でも妹は、ちっとも嫌(いや)な顔をせず、洗濯(せんたく)も料理も掃除(そうじ)も、歌を歌いながら楽しくやっていました。
 森へキノコやたきぎとりに行けば、ウサギやリスが集まってきて手伝ってくれるので、ちっともつらくはありません。
 畑仕事の時も、妹が来ると小鳥たちが飛んで来て、きれいな声でさえずってくれました。
 さて、ある寒い寒い日のことです。
 お母さんは妹に井戸(いど)へ水をくみに行くように言いつけました。
 妹はおけにひしゃくをいれて村の井戸へ行きました。
 すると、井戸のそばにボロボロの洋服を着た、女の人が立っています
 髪の毛は、一目で何日もあらってないことがわかります。
 顔も汚れていて、ほっぺたはやせこけていました
 女の人は、妹が水くみをはじめると声をかけてきました。
「すみませんが、お水を一杯、飲ませてもらえませんか?」
「ええ、いいですよ」
 妹は、ニッコリ笑ってうなずきました。
 そして、おけに浮かんだゴミを全部とり、きれいな水だけをひしゃくにくんでわたしました。
「さあ、何杯でもどうぞ」
 女の人は喜んで、おいしそうにゴクゴクとひしゃくの水を飲みほしました。
 それから妹にひしゃくを返すと、こう言いました。
「あなたは、なんて優しい娘なのでしょう。これから先、あなたが話せば、バラの花と宝石が口から飛び出すようにしてあげましょう」
「まあ、ありがとう」
と、妹が思わず言うと、ピンク色のバラの花と真珠(しんじゅ)が、ほんとうにポロリと口から飛び出しました。
「すてき。ありがとうございます」
 妹は、ポロリポロリとこぼれるバラの花と宝石を集めて、エプロンのポケットにしまうと、女の人にお礼を言って家に帰りました。
 家に帰った妹は、さっそくエプロンからバラの花と宝石を見せて、お母さんと姉さんに、井戸で会った女の人のことを話しました。
 そう話しているあいだにも、赤や白のバラの花とルビーダイヤモンドが、ポロポロとこぼれました。
 お母さんも姉さんもビックリ、あわててその宝石をひろいました。
 そして姉さんは、
「あたしも行ってくる」
と、おけとひしゃくを持って、井戸へ走って行きました。
 井戸のそばには、さっきのみすぼらしい女の人が立っていて、姉さんに言いました。
「すみませんが、お水を一杯飲ませていただけませんか?」
 ところが姉さんは、あんまりあわてていたので、妹が『みすぼらしい女の人が立っていて』という話を、よく聞いていなかったのです。
 花や宝石を出してくれる魔法を使う仙女(せんにょ)は、きっと美しい貴婦人(きふじん)のような女の人にちがいないと、姉さんはかってに思いこんでいたのでした。
 だから、みすぼらしい女の人にそう言われたとたん、
「お前なんかに用はない! あっちへお行き!」
と、ひしゃくで水をすくって、顔にひっかけました。
 みすぼらしい女の人は、ぬれた髪と顔で姉さんをにらみながら言いました。
「あなたは、なんて意地悪な娘でしょう。これから先、あなたが何か話したら、口から毛虫や毒(どく)虫が飛び出すようにしてあげます」
 そしてそのとたん、女の人は消えてしまいました。
「ちょっと、ちょっと待っておくれよ!」
 姉さんはあわてて言いました。
 すると、口からほんとうに毛虫や毒虫が、ポロポロと飛び出してきたのです。
 姉さんは泣きながら家に帰り、お母さんに言いつけました。
 そのあいだも、毛虫や毒虫が口から飛び出て、部屋中をゴソゴソ歩きまわります。
 お母さんは、カンカンにおこり、
「姉さんにウソを教えたね! みすぼらしい女が仙女だったんじゃないか! ウソつきは、出てお行き!」
と、妹を追い出しました。
 妹は、ションボリと森へ行きました。
 そこへ、狩(か)りをしにお城の王子さまが、馬に乗ってとおりかかりました。
「ないたりして、どうしたのですか?」
 王子さまは、妹をよび止めました。
 妹は泣きながら、お母さんの家を出てきたことを話しました、
 そう話す妹の口から、バラの花と宝石がポロポロとこぼれます。
 王子さまは、妹のかわいらしさと、話すたびに花や宝石が口から飛び出すことに感激(かんげき)して、お城に連れて行くことにしました。
  妹はやさしくて働き者でしたから、王子さまのお父さんの王さまにも大変気にいられ、王子さまと結婚してお妃(きさき)さまになったのです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 野菜の日
きょうの誕生花 → サルビア
きょうの誕生日 → 1961年 ANRI(杏里)(シンガー)


きょうの新作昔話 → 姥ヶ火(うばがび)
きょうの日本昔話 → 山ナシとり
きょうの世界昔話 → 仙女
きょうの日本民話 → タマゴから生まれたお坊さん
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8月30日の世界の昔話 パーベルじいさんの小石


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8月30日の世界の昔話



パーベルじいさんの小石



パーベルじいさんの小石
ブルガリアの昔話 → ブルガリアの国情報


 むかしむかし、パーべルじいさんという、びんぼうなヒツジ飼いがいました。
 ほんとうにびんぼうで、へやを明るくするランプも持っていません。
 でも、おじいさんは小さな小屋に、小イヌと小ネコといっしょに、たのしく暮らしていました。
 ある日、いつものようにヒツジをつれてあるいていると、森のなかから悲しそうな声がきこえてきました。
 パーべルじいさんは、声のするほうへいってみました。
 すると、森の木がもえていて、一ぴきのまだらトカゲが、ほのおにつつまれてないているのです。
 おじいさんはかわいそうに思って、ヒツジ飼いの長いつえを、トカゲのほうにさしだしてやりました。
 トカゲはつえをつたって、ぶじに火のなかからにげだすことができました。
「命をすくってくださって、ありがとうございます。わたしはトカゲの王の娘です。わたしについていらしてください。お日さまのようにかがやく小石を、お礼にさしあげましょう」
 こういうと、トカゲは草の上をスルスルとはっていきました。
 トカゲのほらあなにつくと、
「小石をとってきますから、ここでまっていてください」
と、いって、トカゲの王女は中へきえていきました。
 もう日がくれて、森はまっくらです。
 トカゲが小石をくわえてほらあなから出てくると、たちまちあたりは、昼のように明るくなりました。
 もう夜があけたのかと思って、小鳥たちが朝の歌をうたいだしたほどです。
「この小石で、地面を三回たたいてのぞみをとなえてごらんなさい。どんなことでもかなえてくれます」
と、トカゲの王女はいいました。
 家へかえるとおじいさんは、さっそく小石をとりだしてみました。
 すると、へやじゅうがパッと明るくなりました。
 小イヌと小ネコは、あまりにもまぶしくて、前足で目をかくしてしまったほどです。
 夕食をすませたあとで、おじいさんは一人ごとをいいました。
「このうえ、小石に願いをかけることなんてあるかな? わしは家もヒツジも持っている。それにきょうからは明るいへやで、夕食をくえるようになった」
 それでもおじいさんは、いろいろなことが頭にうかんで、なかなかねむれません。
「やっぱり、あの小石にたのんでみようかの。だが、はて、なにをたのんだものか。・・・おお、そうじゃ。白い大理石(だいりせき)のご殿をたのんでみるとしよう」
 おじいさんはねどこからおきあがると、たなの上の光る小石をとりました。
 そして、三回地面をたたいていいました。
「白い大理石のご殿よ。わしの前に出てこい!」
 するとアッというまに、おじいさんのあばら家は消えて、そこにすばらしい白い大理石のご殿がそびえました。
 かべはまるで鏡のようにピカピカで、イスや机は象牙(ぞうげ)、お皿や茶わんは金でできています。
 パーべルじいさんは目をまるくして、ご殿の中を、見物してあるきました。
 そして、小石をふところにしまって、フカフカの羽ぶとんをしいたねどこに横になりました。
 ちょうどその夜、となりのイワンがやってきました。
「じいさん、これはどうした? このすごいご殿は?」
「小石がたてた、ご殿じゃよ」
「小石だと? 見せてくれ。小石がどうやって、こんなご殿をたてたんだね?」
 パーべルじいさんは小石を見せて、わけを話してきかせました。
 あれこれと話しているうちに、二人ともねむたくなりました。
「イワン。こんやはここにとまったらいい」
 おじいさんが、そういったので、イワンは、おじいさんといっしょに、羽ぶとんでねることになりました。
 ところがイワンはねむらないで、おじいさんがねつくのをジッとまちました。
 そしておじいさんのふところから小石をとると、三回地面をうっていいました。
「四人の力もち出てこい。ご殿をもちあげて、ドナウ川のむこうまではこんでいけ!」
 たちまち四人の力もちがあらわれて、ご殿をもっていきました。
 イワンは小石をもって、にげだしました。
 つぎの朝、パーべルじいさんは目をさましてビックリ。
 ご殿も小石もなく、もとのままのあばら家に小イヌと小ネコがいるだけです。
 おじいさんはかなしくて、泣きだしました。
 ヒツジたちもいっしょに、メエメエとなきました。
 小イヌと小ネコも、かなしくなりました。
 そして小ネコが、小イヌにいいました。
「おじいさんの小石、ぼくたちでさがしてあげようよ」
「そうだ。いこう」
 小ネコと小イヌはいそいででかけると、ドナウ平野をすぎてドナウ川に出ました。
 小ネコは泳げないので、小イヌの背中にのってドナウ川をわたりました。
 またあるきつづけて、やっとご殿につきました。
 二ひきは庭にかくれて、日がくれるのをまち、こっそりまどからしのびこみました。
 イワンは小石を口の中にかくして、羽ぶとんの上でねています。
「いいことがあるよ。コショウ入れにしっぽをつっこんで、そのコショウのついたしっぽで、イワンのはなをくすぐってやるのさ」
 小ネコはこういうと、さっそくとりかかりました。
 コショウ入れにつっこんだしっぽで、イワンのはなをくすぐりはじめたのです。
「ハッ、ハッ、ハックション!」
 イワンは、大きなクシャミをしました。
 そのいきおいで、小石は口からとびだしました。
 小ネコはすばやく小石をくわえて、小イヌといっしょににげだしました。
 ドナウ川までくると、また小ネコは小イヌの背中にのりました。
 ところが川のまん中までくると、小イヌがいいました。
「ぼくにも、その石見せてくれよ」
「いまは、だめだよ」
「いますぐ見せてくれ。さもないと、水の中におっことしてやるよ」
 小ネコはビックリして、小石を小イヌにわたしました。
 そのとき、小石はツルッとすべって、水の中におちてしまいました。
 二ひきは岸にあがって、泣きだしました。
 そこへ、つりざおをもった漁師がとおりかかりました。
 漁師は、二ひきがおなかをすかして泣いているのだと思って、すぐに大きなさかなをつってくれました。
 小イヌと小ネコは、そのさかなをつつきはじめました。
 すると、どうでしょう。
 さかなのおなかから、小石が出てきたじゃありませんか。
 小イヌと小ネコは大よろこびで、パーべルじいさんのところへかえりました。
 おじいさんは、まだ泣いていました。
 小ネコと小イヌは、おじいさんの頭の上に小石をおとしました。
 その光を見たとたん、おじいさんは小石をとって、三回地面をたたいていいました。
「たったいま、イワン出てこい! 袋にはいって出てこい!」
 袋にはいったイワンがパッとあらわれると、おじいさんはつえで、袋をさんざんぶちのめしてから、イワンを追いはらいました。
 おじいさんは、小石をさいふにしまっていいました。
「もう、ご殿もなにもいらぬ。どうせイワンにとられるだけじゃ」
 それいらいパーべルじいさんは、まい晩くらくなると、小石をたなの上におきました。
 小石はあかあかと、へやをてらしました。
 やがておじいさんが死ぬと、あのトカゲが小石をもっていってしまったということです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 冒険家の日
きょうの誕生花 → かやつりぐさ
きょうの誕生日 → 1948年 井上陽水(シンガー)




きょうの日本昔話 → キツネのさいなん
きょうの世界昔話 → パーベルじいさんの小石
きょうの日本民話 → だまされたオオカミ
きょうのイソップ童話 → 少年と肉屋
きょうの江戸小話 → 大食らいの三太郎


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8月29日の世界の昔話 騎士と水の精


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8月29日の世界の昔話



騎士と水の精



騎士と水の精
ドイツの昔話 → ドイツの国情報


 むかしむかし、りっぱなお城に一人の騎士(きし)が住んでいました。
 騎士は剣で戦うのが強いだけでなく、誰にでも親切でやさしいので、村の人たちからとても愛されていました。
 ある朝のこと。
 騎士が教会へおいのりをしに出かけようと、ウマに乗って森の道へはいったときです。
 湖のそばの石に、緑色のドレスを着た女の人がすわっているのを見つけました。
 金色の髪をそよ風になびかせて、ほほえみながら小鳥たちのさえずりに耳をかたむけています。
 騎士は、あまりの美しさにウマをおりて、女の人に声をかけました。
「こんなさびしいところで、何をしているのですか?」
 女の人は騎士を見あげると、愛らしい笑顔を見せました。
「はい。あなたをお待ちしておりました。わたしは今までずっとあなたのそばにいて、いくさのときも剣のけいこをしているときも、あなたをお守りしてきました」
 騎士は、喜びで胸がいっぱいになりました。
「確かに、ぼくはこれまで何度となく危ない目にあってきました。でもそんなとき、いつも不思議な力で守られていると感じていました。これから先もぼくを守ってくれますか? あなたのように美しい人がいつでもそばにいてくれたら、もうぼくはこわいものなどありません」
 女の人は、やさしくうなずいて答えました。
「もちろんお守りいたします。けれど、一つだけお願いが。それは、私と結婚してほしいのです。もしほかの女の人と結婚したら、あなたは死んでしまいますが」
「ほかの女の人と結婚するなんて考えられない。今すぐにでも、あなたと結婚したいのに」
 騎士がそう言うと、女の人はうれしそうに笑って、湖の色のように深い緑色の指輪(ゆびわ)をとり出して、騎士の指にはめました。
「私に会いたくなったら、この指輪によびかけてください。でも、それはあなた一人きりのときにしてくださいね」
 騎士は約束すると、女の人と別れて教会へ一人でウマを走らせました。
 教会でおいのりをささげると、騎士はすぐに自分の城にもどりました。
 そして部屋にはいると、誰もはいって来ないようにカギをかけて、そっと指輪に言いました。
「ぼくの愛する人よ。姿を見せておくれ」
 するとたちまち、美しい女の人が姿をあらわしました。
 騎士と女の人は、二人だけの結婚式をあげました。
 その次の日から、騎士は剣のけいこのときも、遠く戦いに出かけるときも、けがひとつせずにすみました。
 それに、宿屋で一人になり指輪にむかってよびかけると、騎士の妻は上等のワインや焼きたてのパンを持って、姿をあらわしてくれました。
 森に迷いこんだときには、指輪に耳をあてると、
「そのまま、まっすぐ。そこを右にまがって」
と、道を教えてくれます。
 騎士は心から妻に感謝(かんしゃ)し、二人は誰にも知られないまま、仲良く楽しい月日を過ごしました。
 ある日のこと、王さまのたいかん式がありました。
 騎士はそのお祝いの席で、「剣の馬上試合を見せよ」と、お城によばれました。
 騎士がウマに乗って戦う姿はりりしく、王さまは一目で騎士を気に入り、こう言いました。
「そなたに奥方(おくがた→おくさん)がないのなら、ぜひ、わたしの姪(めい)と結婚してやってほしい」
「・・・・・・」
 騎士は、こまってしまいました。
 騎士には妖精(ようせい)の妻がいて、その妻との約束で、ほかの女の人と結婚したら死んでしまうからです。
 でも騎士として、王さまのたのみをことわることも出来ません。
 騎士は、知り合いの大臣に相談しました。
 すると大臣は、騎士に妖精とわかれるようにせまりました。
 それで騎士は、とうとう王さまの姪と結婚する決心(けっしん)をしました。
 そのとたん、騎士の指でパチンと緑色の指輪がわれて、床に落ちました。
 けれど、誰一人そのことには気がつきませんでした。
 騎士と王さまの姪との婚礼(こんれい)の日がやって来ました。
 大広間には、着かざった人が大勢集まり、二人の結婚をお祝いしました。
 すると、どこからふいて来たのか、大広間のまん中に風がふき、その風の中にうす緑色のドレスを着た騎士の妻が姿を見せました。
 頭には木の葉であんだかんむりをかぶり、裸足(はだし)の白い足にも、ツタかざりをつけています。
 妻は、静かに騎士の前を通り過ぎました。
 その顔はかなしみにあふれ、輝いていた緑色の瞳も暗くしずんでいました。
 それを見た騎士は、思わず立ちあがってさけびました。
「みなさん! 実はぼくには妻がいたのです。心も姿も美しい妻です。でも、ぼくはその愛する妻との約束を破り、その罰(ばつ)で今から死ななくてはなりません」
 妻はその言葉を聞くと、ニッコリほほえんで、スーッと姿を消しました。
 そのとたん、騎士はバタリとたおれて、そのまま死んでしまったのです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 焼肉の日
きょうの誕生花 → けいとう
きょうの誕生日 → 1950年 八代亜紀(歌手)




きょうの日本昔話 → 天井に現れた大目玉
きょうの世界昔話 → 騎士と水の精
きょうの日本民話 → 死神の魂袋と扇
きょうのイソップ童話 → マムシとキツネ
きょうの江戸小話 → はっぱの手紙


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8月28日の世界の昔話 ロンドン橋


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8月28日の世界の昔話



ロンドン橋



ロンドン橋
イギリスの昔話 → イギリスの国情報


 むかしむかし、ノーフォークといういなか町に、まずしい男が住んでいました。
 その男がある日、夢を見ました。
 まだ見たことのない、ロンドン橋の景色(けしき)が広がると、
「ここへいけば、いいことがあるぞ」
と、いう声が聞こえたのです。
 その夢が、つぎの夜も、またつぎの夜も、たて続けに続いたものですから、男は、
「こりゃ、ためしにいってみよう」
と、長い道のりをロンドンまで歩きに歩き、やっとのことでたどりつきました。
 ロンドン橋のまわりには、たくさんのお店が立ち並び、川には大きな船がしきりといきかっています。
 男は生まれて初めて見る都のようすにウットリしながら、橋の上をウロウロしていました。
 けれど、夢のお告げにあったようないいことは、起こってくれません。
 そんなことが三日も続いたある日のこと、橋の上で店を開いている主人が男をよびとめました。
「おまえさん、なんだって毎日、こんなところをいったりきたりしとるんだね?」
「いえ、ここへくるといいことがあるっていう、夢を見たもんでね」
 男が答えると、主人は腹をかかえて笑いました。
「まったくあんたもおひとよしだな。実はおれもちょくちょく夢を見るよ。ノーフォークとかいういなかにいる、まずしい男の家の裏庭の、カシの木の根もとをほると、宝物が出てくるというんだ。だが、そんな夢をまにうけて、わざわざ出かけていくほど、おれはおひとよしじゃないね」
 それを聞くなり、男はいちもくさんに走り出しました。
 やがてノーフォークの家に帰りつくと、家の裏のカシの木の根もとをほりおこしてみました。
 すると、ほんとうにたくさんの宝物が出てきたのです。
 男はこうして大金持ちになると、ふるさとに教会をたてました。
 村の人びとはその記念に、男の銅像をこしらえたということです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → バイオリンの日
きょうの誕生花 → ききょう
きょうの誕生日 → 1955年 宮川花子(漫才師)


きょうの新作昔話 → 音羽の池
きょうの日本昔話 → 親指太郎
きょうの世界昔話 → ロンドン橋
きょうの日本民話 → 子どもの好きな地蔵さん
きょうのイソップ童話 → 羽根を切られたワシとキツネ
きょうの江戸小話 → 命より皮が大事


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8月27日の世界の昔話 笛ふき岩


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8月27日の世界の昔話



笛ふき岩



笛ふき岩
中国の昔話 → 中国の国情報


 むかしむかし、ある浜辺に、まずしい親子が住んでいました。
 二人はさかなをとって、くらしていました。
 息子は笛(ふえ)をふくのが上手で、まい朝、日がのぼると岩の上に立って笛をふきました。
 そうすると、海のさかなも貝も顔をだして、ウットリと聞きいりました。
 人びとは息子を『笛ふき』と、よびました。
 ある日のこと、笛ふきは浜辺にたおれていたおじいさんをたすけました。
 おじいさんはたすけてもらったお礼に、タケノコをくれました。
「このタケノコが大きくなったら、これでさかなをとるカゴをつくりなさい。それから、笛を二本つくりなさい」
と、いったかと思うと、スーッと見えなくなってしまいました。
 笛ふきが、そのタケノコをうえると、タケノコは見るまに大きくなって、青あおとした一本の竹になりました。
 笛ふきはそれをきって、さかなをとるカゴをあみました。
 それから笛を、二本つくりました。
 竹であんだカゴを海の中に投げこむと、さかながいっぱいとれました。
 こうして親子のくらしは、とってもらくになりました。
 ところがあるときのこと、カゴをいくら海にいれても、さっぱりさかながかかりません。
 そのかわり、大きな貝が一つかかりました。
 笛ふきは、その貝を家へ持って帰りました。
「お母さん。きょうはさかながとれなかったよ。大きな貝が一つだけさ。ほら」
と、いって、笛ふきはカゴからその貝をとりだしました。
 するとそのとき、貝がパッと口を開いて、中から一人の娘があらわれました。
 それはそれは、美しい娘でした。
 笛ふきもお母さんも、ビックリ。
 娘はニッコリ笑って、こんな身のうえ話をしました。
 娘は海のそこに住んでいる、竜王(りゅうおう)のお姫さまでした。
 笛をふくのがとても好きでしたが、だれも教えてくれません。
 ある日、すてきな笛の音が、海の上から聞こえてきました。
 お姫さまはこっそりさかなになって、それを聞きに海の上にうかんでいきました。
 見ると、りっぱな若者が岩の上に立って、いっしんに笛をふいています。
 お姫さまは、ウットリと聞きいりました。
 それからというものは、まいにちのように海の上にうかびでては、笛の音に聞きいりました。
 お姫さまは、その笛をふく若者が、だんだん好きになりました。
 ところが竜王は、お姫さまをサメ大臣のところへお嫁にやろうとしたのです。
 そこでお姫さまは、こっそりにげだして、貝のおばさんのところへいってわけをはなしました。
 貝のおばさんは、やさしい人でしたから、お姫さまのねがいをかなえてあげようとおもいました。
「そこにある貝の中におはいり。そうすれば、笛ふきのカゴにいれておいてあげるよ」
 貝のおばさんはそういって、大きな貝を指さしました。
 お姫さまはその中にはいって、笛ふきのうちへきた、というわけです。
 この話を聞いて、笛ふきもお母さんも喜びました。
 二人とも、これからは三人でなかよくくらせると思ったのです。
 ところがあくる日、とつぜん海があれはじめ、イナズマがピカピカと光り、雷がゴロゴロとなりだしました。
 そのとき海の波間(なみま)に、サメの背中が見えました。
「サメがきました。はやくカゴを岸辺においてください」
と、お姫さまがいいました。
 笛ふきは、いそいでカゴを岸辺におきました。
 まもなくサメが、その上にはいあがってきました。
 そのとたん、カゴはパッとはねあがって山ほども大きくなり、サメの上にかぶさってしまいました。
 サメはとじこめられて、でられなくなりました。
 やがてカゴもサメも、黄色い岩山になってしまいました。
 あくる日になると、海にはまた、波のほえる音がとどろきました。
 ドドーッ! ドドーッ!
 山のような波が、岸辺におそいかかってきました。
 お姫さまは、ジッと海を見ていましたが、やがて顔を青くしていいました。
「たいへんです! 竜王が大波をたてて、人びとをおし流そうとしています」
 波は、いまにも家のそばまでとどきそうです。
 そのとき、いつかたすけてやったおじいさんが、とつぜんあらわれていいました。
「あの竹でつくった笛をふきなさい。休まずに、ふきつづけなさい」
 笛ふきはすぐさま、笛をふきはじめました。
 ピュー、ピュー、ピュー。
 けれども、波はよわまりません。
 もう、家の中までおしよせてきました。
 ピュー、ピュー、ピュー。
 笛ふきは、休まずにふきました。
 そのときには、三人はもう、海の水につかってしまいました。
 お姫さまはいそいでもう一本の笛をとりだすと、笛ふきと力をあわせて、
 ピュー、ピュー、ピュー。
と、ふきだしました。
 すると、うちよせてくる波がすこしずつひきはじめました。
 二人はかたをならべて笛をふきながら、一歩一歩前へすすみました。
 するとそれにつれて、波が一歩一歩、あとヘひいていきました。
 二人が岸辺まですすむと、波も岸辺までひきました。
 二人が岸辺の岩の上に立ってふきつづけると、波もひいていきました。
 なおも、二人はふきつづけました。
 くちびるがいたくなり、のどがかわいてきましたが、二人がちょっとでも休むと、たちまち波がおしよせてくるので、笛ふきとお姫さまはまた、元気をふるいおこしてふきました。
 笛の音がひびきわたると、海の波はすぐにひいていきます。
 こうして二人は、いく日もいく晩もふきつづけました。
 はまの漁師たちは、二人があまりいつまでもふいているので、しんぱいになりました。
 みんな集まってきて、
「大丈夫か?」
と、声をかけました。
 けれども二人はふりむきもしないで、ふきつづけています。
 みんなは、もっと近よってみて、
「あっ!」
と、おどろきました。
 それは、笛ふきとお姫さまではなく、たくさん穴のあいた二つの岩が、塩風にピュー、ピューと、なりひびいているのでした。
 漁師たちはおどろいて、笛ふきの家をさがしました。
 ところが、その家はかげもかたちもありません。
 ある朝のことでした。
 一人の若者が、みんなにいいました。
「おれは、笛ふきとお姫さんとお母さんとおじいさんが、白い雲に乗っていったのを、この目で見たぞ。たのしそうに手をふりながらいったんだ」
 これを聞いて、みんなは喜びました。
 はまべの岩は、昼も夜もピュー、ピューと、笛の音をひびかせています。
 漁師たちは、この二つの岩を『笛ふき岩』と、よぶようになりました。
 いまでも海南島の浜辺には、人のかたちをした岩が二つならんでおり、その岩に風がふきつけると、ピューピューと美しい笛の音がひびくのです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 仏壇の日
きょうの誕生花 → ふよう
きょうの誕生日 → 1947年 田中星児(歌手)




きょうの日本昔話 → 山姥の顔をしたかんぴょう
きょうの世界昔話 → 笛ふき岩
きょうの日本民話 → 三日月の滝
きょうのイソップ童話 → 金のたまごをうむニワトリ
きょうの江戸小話 → お日さまよりも、足のはやい男


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8月26日の世界の昔話 大入道と仕立屋


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8月26日の世界の昔話



大入道と仕立屋



大入道と仕立屋
グリム童話 → グリム童話の詳細


 むかしむかし、あるくたびに、ドスーン、ドスーンと、地面がゆれる、とても大きな大入道がいました。
 あまりにも大きいので、頭はいつも雲の中にかくれてしまいます。
 ある日、大入道はいいました。
「ひまだなあ。人間をつかまえてこよう」
 ドスーン、ドスーンと大入道が森を歩いていると、一人の男が、山道でキョロキョロしています。
 大入道がたずねました。
「おい。おまえはだれだ?」
「はい、町の仕立屋(したてや)でございます」
「なにしにきた?」
「はい。山の中に、いい仕事でもないかとさがしにきました」
「では、おれのうちへきてはたらかないか?」
「それはいいですが、おれいになにをくれますか?」
「もちきれないほど、金貨をやろう」
 仕立屋さんは、大入道の家へいくことにきめました。
 そして金貨をもらって、はやくにげだそうとかんがえました。
 二人は、大入道の家につきました。
「おい、チビ。水をおけにくんでこい」
「おけにですか? なぜ、井戸(いど)ごともってこいと、いわないのですか?」
「なんだと。井戸ごとだって?」
 大入道はおどろきました。
 仕立屋さんは、こんな大きなことをいって、水くみにでかけました。
 もちろん、おけにです。
「おい、チビ。こんどは山へのぼって、まきを五、六本とってこい」
「たったの五、六本ですか? なぜ、山中の木をたばにかかえてもってこいといわないのですか?」
「なんだと。山中の木をたばにだって?」
 大入道は、目をまるくしました。
 仕立屋さんはえらそうに手をふって、まきをとりにいきました。
 もちろん、まきは五、六本です。
「おい、チビ。ばんごはんのおかずだ。イノシシを二、三匹とってこい」
「たった二、三匹ですか? なぜ、千匹ほどとってこいといわないのですか?」
 大入道は、おどろいていいました。
「人間はとてもおそろしい。水をおけではなく、井戸ごと。まきは五、六本ではなく、山中の木だというし、おまけにイノシシは二、三匹ではなくて、千匹だという。もしかして人間は、とてもつよい生き物なのだろうか? ・・・おおっ、おそろしい。どうしたら、あいつをおいはらうことかできるだろう」
 大入道はそのばん、仕立屋がこわくてねむれませんでした。
 そのうちに、夜があけました。
 大入道は、にわのやなぎをゆびさしました。
「おい、チビ。このやなぎのえだにのってみろ。おまえの力で、どれほどしなるかためしてみろ」
 仕立屋さんは大きく息をすいこんで、やなぎのえだにのりました。
 やなぎは、弓のようにしなりました。
 けれども、息をとめてふんばっていることは、つらいものです。
「プハーッ!」
 仕立屋さんは、大きく息をはきだしました。
 そのひょうしにえだははねかえって、仕立屋さんは天高くとんでいきました。
 ビューーーウ!
 大入道は、大きくため息をつきました。
「やれやれ、なんとか人間を追い払うことができた」
 それから大入道は、二度と人間をつかまえることはしませんでした。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → レインボーブリッジの日
きょうの誕生花 → へちま
きょうの誕生日 → 1964年 つちやかおり(俳優)


きょうの新作昔話 → 淵の大グモ
きょうの日本昔話 → 人の精気を吸うがま
きょうの世界昔話 → 大入道と仕立屋
きょうの日本民話 → 心のやさしい一休さん
きょうのイソップ童話 → ゼウスとプロメテウスとアテネとモモス
きょうの江戸小話 → 首売り


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8月25日の世界の昔話 いつまでも友だち


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8月25日の世界の昔話



いつまでも友だち



いつまでも友だち
フランスの昔話 → フランスの国情報


 むかしむかし、プリメルとエヴェンという名の、二人の男の子がいました。
 いつもいっしょの、大の仲良しです。
 プリメルはゆたかな農家の息子で、エヴェンはそこに住みこみでやとわれていました。
 あまりにも仲良しなので、二人をひきはなすのは死にわかれしかないと、だれもがおもっていました。
 でも、二人のあいだでは、さきに死んだものがあの世のようすをしらせに、かならずもどってくると約束ができていたのです。
 プリメルがさきになくなったのは、秋のおわりでした。
 埋葬(まいそう)のつぎの晩、エヴェンはねむらずに、
(プリメルはどうしているのかなあ? ほんとうにあいにきてくれるかな?)
と、ジッと目をあけてまっていました。
 ま夜中ちかく、ヒタヒタと中庭にききなれた足音がしました。
(そら、きたぞ!)
 そして、かるく戸をたたく音が三回して、なつかしい声がきこえます。
「ねむってるの?」
「ねむっていないよ、プリメル、きみをまってたんだ」
「それじゃ、おきてこっちへきてよ」
 エヴェンはおきあがって戸をあけ、プリメルをみておどろきました。
 まっ白いマント姿です。
「いまは、こういう服しかないんだ」
と、プリメルがいいます。
「かわいそうなプリメル、いまはどこにすんでいるの? どんなぐあいなの? くるしんでいるのかい? それともしあわせかい?」
「・・・ぼくについてきて、そうすればわかるよ」
 二人はしずかに、ちかくの池にむかいました。
 池までくると、プリメルがいいました。
「服をぬいで、はだかになるんだ」
「どうして? どうして服をぬいではだかになるの?」
「ぼくといっしょに、池の中にはいるためさ」
「だってひどくさむいし、ぼくおよげないよ」
「心配いらないよ、おぼれやしないから」
「・・・うん。約束だから、きみがつれていきたいとこなら、どこへでもついていくよ」
 二人は池にはいり、水の底へとむかいました。
「ずっと、ここにいなくちゃいけないの?」
と、エヴェンが聞きました。
「ぼくがいるあいだはずっとね」
と、プリメルが答えます。
「でもさむいよ、それに息ぐるしくってたまらないよ」
「ぼくだってさむいし、きみの三倍もくるしいんだ。きみはかえったっていいんだよ。でも、きみがここにいてくれれば、そのあいだだけ、ぼくのくるしみがやわらぐんだ」
「きみをみすてたりするもんか! でも、いつまでこうしているの? ものすごくくるしいよ」
「朝のお告げのかねがなるときまでだ」
 お告げのかねがなると、プリメルは友だちを水の底からひきあげ、池の上にぶじにつれもどしました。
「服を着て家にもどるんだ。今晩もおなじころむかえにいくよ。もしきみがほんとうの友なら、ぼくと池の底でもうひと晩すごしておくれ」
「きみをみすてたりはしないよ。どこへでも、きみのつれていくところへついていくよ」
 死んだ友は水の中へもどり、エヴェンはおもい足どりで家へもどりました。
 夕方、畑からもどったエヴェンは、食事もとらずに、はやばやとねどこに入ります。
 ま夜中になると、中庭をあるいてくるプリメルの足音がして、小屋の戸を三回たたく音がきこえました。
 二人はだまって池にいくと、服をぬいでまた池にはいり、まえの晩とおなじように朝まで水の中にいました。
 朝のお告げのかねがなると、プリメルは寒さにふるえて死にそうなエヴェンを池の上までつれもどしていいました。
「三度目の試しにたえる勇気(ゆうき)があるかい? ぼくのすくいがかかっているんだ」
「口にできないほどつらいけど、死ぬまできみをうらぎらないよ」
「ありがとう。今晩むかえにいくのが最後だ」
 プリメルは池にもどり、エヴェンは死ぬほどつかれて家にもどりました。
 昼間は畑にでてはたらきましたが、みるもあわれなようすです。
 三日目の夜、主人が家畜小屋(かちくごや)のウシをみまわるために、ま夜中におきました。
 月の明るい夜で、死んだはずの息子のプリメルが、エヴェンとつれだって中庭をいくのが目にはいりました。
 主人はビックリしてたちすくみましたが、そっとあとをつけてみました。
 二人は、池でとまります。
 しげみにかくれてようすをうかがっていた主人は、二人がはだかになって池にはいるのをみました。
 どてまでちかづいてみると、水の底から話し声がきこえてきます。
「さむいよ、くるしいよ」
 エヴェンがいったら、
「がんばって、これが最後だから」
と、プリメルの声がします。
「いつまで、こうやってくるしまなくちゃいけないの?」
「お告げのかねのなるまでだ」
「それまでもたないよ」
「がんばってエヴェン。もうちょっとのしんぼうだ。そうすれば、きみはぼくのために天国の門をひらいてくれるんだ。じきにきみも、いっしょになれるよ」
 プリメルの父親は、朝までその場にくぎづけになっていました。
 夜明けにお告げのかねがなると、光につつまれた天使(てんし)が、空から池へとまいおりてきました。
 天使は両手にひとつずつ、うつくしい金のかんむりをもっています。
 水の底から、天使がプリメルにつげる声がきこえました。
「さいわいな子よ、ためしのときはおわった。神さまがわたしをおつかわしになったのだよ。幸福(こうふく)のかんむりをさずけ、おまえのために天国の門がひらかれているとつたえるためにね」
 つづいて天使は、エヴェンにむかってつげました。
「最後まで友だちをうらぎることなく、友の救いに力をかした子よ、おまえは死んでも友とはなれることはない。いまから家にもどり、すぐとこにつくがいい。おまえはくるしむことなく、ただちにやすらかな死をむかえ、天国の友のもとにいくであろう」
 天使はプリメルの手をとって、空にまいあがりました。
 エヴェンは、かがやくかんむりを頭にのせて農場にもどり、とこにつくとすぐになくなりました。
 こうして二人の友だちは、生きているときとおなじように、死んだあとも天国で仲良くくらしたのです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 歯茎の日
きょうの誕生花 → ひおうぎ
きょうの誕生日 → 1948年 きたろう(タレント)




きょうの日本昔話 → はなよめになりそこねたネコ
きょうの世界昔話 → いつまでも友だち
きょうの日本民話 → ニワトリの恩返し
きょうのイソップ童話 → キツネとヤギ
きょうの江戸小話 → ゆうれいの命もこれっきり


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8月24日の世界の昔話 イボンとフィネット


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8月24日の世界の昔話



イボンとフィネット



イボンとフィネット
フランスの昔話 → フランスの国情報


 むかしむかし、イボンという男が、どこかにうまい話はないかと思って海をわたっていきました。
 とある町について歩いていくと、それはそれは大きな家の前にでました。
 玄関(げんかん)の広さは、二十人の男が手をつないで通れるほどでした。
 天井(てんじょう)も、ものすごく高くて、四十人の男がつぎつぎと肩車したまま通れるほどでした。
 イボンがその玄関にたつと、おくから巨人があらわれてきました。
 巨人はイボンを見ると、
「なにか用か?」
と、聞きました。
 イボンは巨人を見ても、すこしもおどろかないで、
「なにか、しごとをさせてください」
と、たのみました。
「ああ、それなら、わしの下男(げなん)になったらどうだ。よく働いたらほうびをやろう。だがなまけたら、かんべんしないぞ。こんやのごちそうに、おまえをくってしまうからな。いいな」
 イボンは巨人の下男になって、いっしょうけんめい働きました。
 あくる朝はやく、巨人はイボンに、
「ウマ小屋のそうじをしておけ。おれが帰ってもまだよごれていたらどういうことになるか、わかっているな。それからもうひとつ、おれが帰ってくるまで、ぜったいにうちの中にはいってはいけないぞ。わすれるな」
と、いって、でかけていきました。
 はいってはいけないといわれると、はいってみたくなるものです。
 イボンはがまんができなくなり、巨人が見えなくなると、さっそく大きな大きな玄関から、家の中ヘはいっていきました。
 イボンは、さいしょのへやをのぞきました。
 かまどの上に大きなナベがかかっていて、銅(どう)がグツグツとにえていました。
 二番目のへやでは、銀(ぎん)がブツブツ音をたてていました。
 三番目のへやでは、金(きん)がとかしてありました。
「こいつはおどろいた。あの巨人は、金や銀や銅をたべるのか」
と、イボンは大声をあげました。
 四つ目のへやをあけました。
と、ここには美しい少女がいて、イボンを見てニッコリ笑いました。
 少女は巨人の娘で、フィネットといいました。
 フィネットは、心のやさしい娘でした。
「どんなしごとを、いいつけられましたの?」
と、イボンにたずねました。
「ウマ小屋をそうじしておけと、いわれました」
「あら、それはたいへんなしごとよ。あのウマ小屋には魔法がかかっているんですもの。いくらはいてもはいても、ほこりがまどからまいもどってくるの。なん時間かかっても、きれいになりっこありません。でもひとつだけ、うまくやれる方法があるのよ。ないしょで教えてあげましょう。それは、ほうきをさかさまに持つんです。柄(え)のほうを下にしてね。こうしてはいてごらんなさい。あっというまに、きれいになってしまいますから」
「ああ、そんなにはやくできちゃうんですか。それならなにも、いそぐことはありませんね」
と、いって、イボンは日がくれるまで、フィネットのへやでおしゃべりをしていました。
 あたりがうすぐらくなったころ、山のほうから雷のような音がひびいてきました。
「あっ、お父さんが帰ってきたわ!」
と、フィネットがさけびました。
 イボンはウマ小屋へとびこむと、ほうきをさかさまににぎってはきました。
 なるほど、みるみるうちに、ウマ小屋はきれいになりました。
 イボンをくってやろうと、たのしみに帰ってきた巨人は、イボンがウマ小屋をそうじしてしまったのを見ると、プンプンとおこりました。
「これじゃ、こんや、おれのくうものがないじゃないか! フィネットや、ちょっとおいで」
 フィネットがくると、巨人は、
「フィネット。かまわないから、あいつをナイフでころしてしまえ。おれがひとねむりしているあいだに、おいしく料理しておいてくれ」
と、いいつけて、いびきをかいてねむってしまいました。
 フィネットは、イボンをころすつもりなんかありません。
 そこでナベの中に水をいっぱい入れて、火にかけました。
 そしてその中に、イボンのうわぎやボウシやクツを入れました。
 それから塩をひとつまみと、タマネギを三きれほうりこみました。
 こうして料理のしたくができると、フィネットは玄関にいちばん近いへやへいきました。
 ナベの中でにえている銅を、丸い型に流しこんで、銅の玉をひとつこしらえました。
 それから二番目のヘやにいって、銀の玉をつくりました。
 三番目のへやでは、金の玉をつくりました。
 巨人がグッスリねているあいだに、フィネットとイボンは、三つの玉を持ってにげだしました。
 まもなく、巨人が目をさましました。
 大きなあくびをすると、ペコペコにへったおなかをなでながら、
「スープはできたかい。フィネットや」
と、いいました。
 すると、ナベの中のタマネギが、
「まだですわ、おとうさま」
と、こたえたのです。
 巨人は、またウトウトとねむりました。
 しばらくして目をさますと、おなかはまえよりもずっと、ペコペコになっていました。
「スープは、もうできたかね。フィネットや」
と、いうと、ナベの中の二つ目のタマネギが、
「まだですわ、おとうさま」
と、こたえました。
 三度目に、目をさましたとき、
「さあ、スープはもうできたろうな!」
と、巨人は大声でいいました。
 すると、三つ目のタマネギが、
「まだですわ、おとうさま」
と、いいました。
 四度目に目をさましたとき、巨人はさけびました。
「いくらなんでも、もう、できたろう!」
 こんどは、なんのヘんじも聞こえません。
 巨人はムックリとおきあがって、ナベの中をのぞきました。
 スープのなかに、イボンのうわぎとボウシとクツが見えました。
 けれども、イボンははいっていません。
 まもなく巨人は、フィネットとイボンが、いっしょににげだしたことに気がつきました。
 まっ赤になっておこった巨人は、一歩で十里(→約40キロメートル)もすすむクツをはいて、二人のあとを追いかけました。
 巨人はすぐに、イボンとフィネットを見つけました。
 イボンは走りながら、ふと、あとをふりむきました。
「あっ、あなたのお父さんがおっかけてくる!」
 それを聞いたフィネットは、銅の玉をうしろへ投げました。
 すると地面がポッカリとわれて、巨人の前に深い深い谷間ができました。
 巨人は、ちょっと足をとめました。
 けれども、すぐに大きな木を根こそぎぬいて、谷にわたしました。
 巨人はその木の橋をわたって、ドンドンと追いかけました。
「あっ、巨人の息が、首にかかってきた」
と、イボンがさけびました。
 そのとき、二人は海へつきました。
 フィネットが銀の玉を海へ投げると、たちまち船があらわれました。
 イボンとフィネットが船にとび乗ると、船は風に乗って、グングンとすすみました。
 巨人は海の中を、ジャブジャブと歩いて追いかけてきました。
 巨人が追いかけてきたので、大きな波がおこりました。
 二人をのせた船は、いまにもしずみそうです。
 フィネットは、巨人のそばに金の玉を投げました。
 すると、さかなのかいぶつがあらわれて、あっというまに巨人をのみこんでしまいました。
 そしてさかなのかいぶつは、でてきたときと同じように、またたくまに海の中へ消えてしまいました。
 イボンはフィネットを自分の国へつれて帰って、いっしょにたのしくくらしたということです。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 大噴火の日
きょうの誕生花 → おいらんそう(宿根フロックス)
きょうの誕生日 → 1879年 瀧廉太郎 (作曲家)


きょうの新作昔話 → 袈裟切り地蔵(けさきりじぞう)
きょうの日本昔話 → 大ムカデの妖怪
きょうの世界昔話 → イボンとフィネット
きょうの日本民話 → カエルのお坊さん
きょうのイソップ童話 → ヘルメスとテイレシアス
きょうの江戸小話 → 消えた小判


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8月23日の世界の昔話 あなたの大切な物


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8月23日の世界の昔話



あなたの大切な物



あなたの大切な物
グリム童話 → グリム童話の詳細


 むかしむかし、まずしい農家に、とてもかしこい娘がいました。
 王さまに気に入られた娘は、王さまと結婚して王妃(おうひ)さまとなりました。
 娘が王妃さまとなって、何年かがすぎたある日のことです。
 まきを売りにきた農民たちが、空の荷車を止めてきゅうけいしていました。
 すると、とある荷車を引いているウマが急に産気(さんけ)づき、かわいい子ウマをうんだのでした。
 しかし何を思ったのか、その子ウマは、となりにいた別の荷車のウシをお母さんとかんちがいして、そのウシのそばに座りこんでしまったのです。
 するとウシの飼い主が、子ウマは自分のものだと言い出して、ウマの持ち主とけんかを始めたのです。
 そこヘ現れたのが、王さまでした。
 ウマの飼い主とウシの飼い主が、それぞれ王さまにうったえました。
「うちのウマが子ウマをうんだのです。あの子ウマはうちのウマです」
「いいえ。うちのウシが子ウマをうんだのです。そのしょうこに、子ウマはうちのウシからはなれようとしません」
 ウシの持ち主のいいぶんはムチャクチャでしたが、王さまはこういったのです。
「子どもはお母さんをしたうもの。子ウマがウシをしたっているのなら、子ウマのお母さんはウシに間違いない」
 こうして子ウマは、ウシの持ち主のものになったのでした。
 せっかく産まれた子ウマをとられたウマの持ち主は、その場でいつまでもくやし泣きをしていました。
 それを見ていた王妃が、ウマの持ち主に近寄ります。
 彼女はウマの持ち主に、あるアイデアを教えました。
 そして、そのアイデアが決して、彼女の考えだといわないと約束させたのです。
 さて次の日。
 王さまが道を歩いていると、町の広場でウマの持ち主が魚取りのアミで魚をとろうとしていました。
 ふしぎにに思った王さまが尋ねると、ウマの持ち主はいいました。
「ウシに子ウマがうめるものなら、町の広場で魚だってとれるはずです」
 このあてつけに、王さまはおこりました。
「おまえの考えではあるまい。誰がそんなことを思いついた」
「へい、じつは・・・」
 ウマの持ち主は、本当のことを白状してしまいました。
 すると王さまは、妃の所へどなりこみました。
「わしをだますような妃はいらん! 自分の大切なものをひとつやるから、出ていけ!」
 そしてふたりは、さいごにお別れの酒をくみかわしました。
「これでそなたとは、おわかれだな・・・」
「そうですわね」
「妃よ・・・」
「はい」
「・・・その、わしに、なにか言うことはないのか?」
「別に、なにもありません」
「・・・そうか」
 王さまは自分の言ったことに後悔(こうかい)していましたが、妃があやまろうとしないので、言葉を取り消すことができません。
 王さまはションボリしていましたが、妃はというと、あれあれ、目がわらっていますね。
 きっと、またなにかを、たくらんでいるのでしょう。
 王さまはそんな妃には気づかず、かなしさをまぎらわそうと、盃(さかづき)のお酒を一気にのみほしました。
 じつはそのお酒、妃が眠り薬を入れていたのです。
 次の朝、王さまが目覚めたのは、きたない農家のベッドの上でした。
 ここは、妃の実家です。
「いったい、これは何のまねだ?」
 王さまが妃にたずねると、妃はニッコリ笑っていいました。
「王さまはわたしに、一番大切なものをひとつやるといいました。ですからわたしは、わたしの一番大切な王さまをいただいてきただけですわ」
 この言葉にすっかり感動した王さまは、自分の裁判(さいばん)が間違いだったことをみとめると、あのウマの持ち主に十頭の子ウマをやることを約束し、そのまま妃と仲よくお城へ帰りました。


おしまい


きょうの豆知識と昔話


きょうの記念日 → 白虎隊の日
きょうの誕生花 → げっかびじん(月下美人)
きょうの誕生日 → 1972年 山咲トオル(漫画家)




きょうの日本昔話 → なぞなぞばけもの
きょうの世界昔話 → あなたの大切な物
きょうの日本民話 → にぎりめしをとられたさむらい
きょうのイソップ童話 → ゼウスと〈よいこと〉のつまった樽
きょうの江戸小話 → ひとえのゆうれい


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